自由度を広げる可動液晶とワイド対応の新レンズ

既存モデルEOS M2やEOS Mとの違いの一つに、液晶モニターがチルト可動式になったことがある。可動の角度は上方向に180度。上位機EOS M3とは異なり下方向には動かないが、ローポジション撮影や自分撮りなどが快適に楽しめる。 ボディ天面のアクセサリーシューは省かれた。EVFを装着できないのは少々もの足りないが、気軽なスナップ用途なら液晶モニターのみでも大きな不自由はないだろう。ストロボについては、手動ポップアップ式のものが内蔵されている。

キットレンズがリニューアルされた点にも注目したい。新たに付属する「EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STM」は、鏡枠沈胴構造によって収納時の小型化を図った標準ズームだ。従来の標準ズームに比べた場合、テレ端は焦点距離が少々短くなり開放値がやや暗くなったが、ワイド端15mm (35mm判換算で24mm相当) に対応したことが大きなメリットといえる。

3型・約104万ドットの液晶モニターは上180度までチルト可能。表示はクリアで精細感が高く、屋外でも良好な視認性を確保している

EOS MやEOS M2とは異なり、外付けストロボを装着できないが、ポップアップ式ストロボを内蔵。24mm相当の画角をカバーする

新しい標準ズーム「EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STM」。約130gの軽さと、24~72mm相当の使いやすい焦点距離が魅力だ

「EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STM」の15mm側で撮影。絞り込むと四隅までシャープな描写が得られる

同じく「EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STM」の15mm側で撮影。室内などの狭い場所ではワイド端24mm相当が重宝する