続いては、作品の視聴について。プライム・ビデオでは作品のストリーミング再生とダウンロード再生に対応している。ストリーミング再生にはインターネット接続が必要で、SD画質での再生には900kbps、HD画質での再生には3.5Mbps程度の通信速度が必要だ(公式ではSD画質で1.4Mbps、HD画質で5.5Mbpsが推奨されている)。
作品の詳細ページから「今すぐ観る」をタップすると、ストリーミング再生が始まる |
再生中の画面のインタフェース。著作権の保護機能により作品の映像がスクリーンショットに反映されていないが、実際には映像が表示されている |
ストリーミング再生のレスポンスは非常に良好だ。実際には回線の通信速度に大きく影響するのだが、試しにWiMAX 2+の回線(このときは10Mbps前後)を使って再生してみたところ、ストレスなく視聴できた。早送りや巻き戻しの操作も早く、実際には数Mbps程度の通信速度があれば快適に視聴できるだろう。ほかの動画配信サービスと同様に再生開始時はやや画質が荒くなるのだが、一定時間が経過して通信速度が安定してくると画質が鮮明になる。接続している回線の通信速度によっては、この時間に違いが出てくるかもしれない。
ちょっと意外だったのは、タブレットであるにも関わらずサウンドの広がりを感じた点だ。音質はそれなりなのだが、Dolby Digital Plus 5.1の効果によって、臨場感が増している。モノラルスピーカー+サラウンド非対応の7型Fireタブレットと比べると、サウンド面はかなり強化されている印象だ。
作品をダウンロードすると、インターネット回線の繋がらない場所でも視聴できる。Fire HD 10では、SD画質かHD画質でのダウンロードが可能で、さらにそれぞれ「標準画質」、「高画質」、「最高画質」のなかから選択可能だ。ちなみに7型のFireタブレットは、SD画質でのダウンロードにしか対応していない。
iOS端末やAndroid端末でも「Amazonビデオ」のアプリを使うことで、作品をダウンロードすることができる。しかしダウンロード時の画質を選択したり、作品をSDカードに保存できるのはFireタブレットシリーズだけだ。特に高画質で大量にダウンロードしたいという人なら、Fire HD 10かFire HD 8の選択がおすすめだ。
同じ作品をHD最高画質でダウンロードしたときと、SD標準画質でダウンロードしたときの容量の違い。720pの最高画質は作品1本でも4.59GBとさすがに容量が大きいが、大容量のmicroSDカードを利用すれば、何本も保存して持ち歩ける |
ただしダウンロードした作品は、永続的にオフラインで視聴できるわけではない。初回の再生から48時間が経過したあとに、再度ネットに接続する必要があるのだ。と言っても再びダウンロードする必要はなく、ネットに接続して認証が終われば再生が可能となる。またそのほかにも細かな注意点があるので、以下の内容を参考にしていただきたい。
プライム・ビデオのダウンロード再生に関する注意事項
ダウンロードできる本数は25本まで(同一アカウントに紐づいた全端末での合計数)。それ以上ダウンロードする場合は、ダウンロード済みの作品を削除する必要がある
同じビデオを異なる2台の端末にダウンロードできる。さらにほかの端末にダウンロードする場合は、ダウンロード済みの端末から削除する必要がある
ダウンロードした作品は、30日以内に視聴を開始する必要がある
ダウンロードした作品は、視聴を開始してから48時間オフラインで視聴できる。それ以降はネットに接続して再認証する必要あり