まとめと作例、交換レンズ以上に表現力を高められる
また少し裏技的な使い方になるが、ストロボにカラーフィルターを装着したうえでホワイトバランスを「白熱電球」にセットすれば、ストロボ光が当たった部分をノーマルな色で再現しつつ、空などの光がとどかない部分を意図的に青く染めて表現することも可能だ。
トータルとしては、比較的小さな本体に高機能を凝縮したストロボとして、「430EX III-RT」は非常に実用的だと感じた。光量の面では上位モデル「600EX-RT」に一歩見劣りするが、持ち運びの負担を大きく軽減できることは何よりありがたい。
ビギナーの場合、カメラやレンズにこだわる人は多いが、ストロボを重視する人は少ない気がする。だが私なら、持参レンズの数を1本減らしてでも、この「430EX III-RT」をカメラバッグに入れて持ち歩きたいと思う。交換レンズ以上に、撮影領域と表現力を高められるからだ。EOSシリーズまたはホットシュー搭載のPowerShotシリーズのユーザーであれば、より自由な撮影を可能にしてくれるアイテムとしてお勧めできる。