"降臨してみた"が一通り終了した第四部はラストスパート。ここでの目玉は、やはりボーカロイドたちだろう。透明なボードを使って、彼らが現実に現れたかのように見せる演出はすでに「超パーティー」や「初音ミクライブ」では定番となっている。もっとも、今回に限った話ではないが、ビビッドな背景を表示することで透明なボードの切れ目がはっきりわかってしまう場面が何度かあり、それが少し気になった。
アンコールは昨年同様、ドワンゴの新卒社員によるパフォーマンス。今年はちまたで問題になっている組体操に挑戦するなど、ややブラックな演出も行われた(危険がないよう、3段程度で崩れる演出に)。
続いて、出演者全員による「神曲」「ぼくとわたしとニコニコ動画」「桜ノ雨」が披露され、会場のお客さんも一緒に合唱して、「超パーティー」ライブステージは終了となった。
一方のゲーム実況エリアだが、個人的にはライブステージエリアよりも、こちらに驚かされた。
昨今、任天堂をはじめとするゲームメーカーが公認したこともあり、ゲーム実況プレイはかなりの盛り上がりを見せている。かつて、ゲーム実況プレイは権利者が黙認しているだけのグレーな遊びであり、人気はあっても堂々と表に出すことができなかった。それが今では事務所に所属したり、写真集を出版したりするアイドル的な実況者もいるほどだ。
前の「超パーティー」で、ゲーム実況は歌やダンスと同じステージ・パフォーマンスの一つとして行われていた。今回はそこから独立したエリアが設けられたというわけだ。
なぜ独立したのかについては、二つの理由があると筆者は見ている。一つは、ライブステージの中に組み込んでしまうと、どうしても音楽中心のステージの流れを中断してしまうため、扱いにくいということ。もう一つは、ゲーム実況だけで客を集めることができるからだ。
ゲーム実況エリアを見た瞬間、その予想が当たっていたことを実感した。巨大なホールのステージ周りをファンが埋め尽くす光景は圧巻の一言。ゲーム実況プレイが、いまや「ニコニコ動画」ナンバーワンのコンテンツになっていることを表していた。
ゲーム実況エリアはさらに4つのステージに分かれている。メインステージと、レフトステージ、ゲーム実況ストリートセンターステージとライスステージである。
それぞれのタイムテーブルは公開されており、ライブステージの各部とは10分ほどの差が設けられていた。エリアを移動するための時間だろう。
ゲームのラインナップは『スーパーマリオメーカー』や『青鬼』、『マインクラフト』など、「ニコニコ動画」でも人気の鉄板タイトルをそろえており、会場はライブステージに負けない盛り上がりを見せていた。
「ニコニコ超パーティー」は、ゲーム実況プレイが十分にショーとして成立し、何千人もの観客を集められることが証明されたイベントだった。