現在では、ハイエンドレベルのスマホのディスプレイは大型化の一途をたどっており、それにともなってか、メーカーはディスプレイサイズの異なる複数の機種をラインナップするのが普通になってきた。ソニーモバイルのXperira Z5などは大型ディスプレイのPremium、中間サイズの無印、コンパクトボディのCompactの3機種をラインナップしている。そして、シャープや富士通なども、メインストリーム機とコンパクト機を揃えた。
同じように見えるコンパクト機だが、メーカーによって、それぞれターゲットとするユーザー、コンセプトが異なっているように感じる。
Xperia Z5 Compact(以下、Xperia)は他のZ5シリーズに近いスペックを持ちながら、持ち運びやすくしている。これに対して、富士通のarrows Fit(以下、arrows)は、ある程度、機能を見切り、実用性能にフォーカスしている。また、シャープのAQUOS Compact(以下、AQUOS)はこの中間的なポジションで、ある程度、ハイエンド機並みの性能を詰め込みながら、コンパクトにしようとしているようだ。
ここでは、この3機種をそのスペックから、より詳細に比較してみたい
ボディサイズも三者三様
まずは、ボディサイズやディスプレイを比べていこう。
機種名 | Xperia Z5 Compact | AQUOS Compact | arrows Fit |
---|---|---|---|
サイズ | 高さ約127mm×幅約65mm×厚さ約8.9mm | 高さ約126mm×幅約66mm×厚さ約8.9mm | 高さ約141mm×幅約69mm×厚さ約8.9mm |
重量 | 約138g | 未定 | 約149g |
ディスプレイサイズ | 4.6インチ | 4.7インチ | 5.0インチ |
ディスプレイ解像度(ピクセル) | 720×1,280 | 1,080×1,920 | 720×1,280 |
防水、防塵 | IPX5/8、IP6X | IPX5/8(予定)、IP6X | IPX5/8、IP6X |
Xperiaのサイズ/重量は、高さ約127mm×幅約65mm×厚さ約8.9mm/約138g、arrowsが高さ約141mm×幅約69mm×厚さ約8.9mm/約149g、AQUOSが高さ約126mm×幅約66mm×厚さ約8.9mm/未定。
XperiaとAQUOSが縦横が1ミリ違いで厚さは変わらず、ほぼ同じようなサイズ感になる。この2つではXperiaのディスプレイが4.6インチHD(720×1,280ドット)解像度であるのに対して、AQUOSが約4.7インチフルHD(1,080×1,920ドット)。ボディサイズはほぼ同じなので、AQUOSのほうがディスプレイサイズが微妙に大きく、解像度は高くなっている。
これに対して、arrowsはボディサイズが一回り大きいだけあり、ディスプレイが5インチと大きいのだが、解像度はHDになっている。ただし、液晶ではなく有機ELであるため発色とコントラストに優れている。まさに、三者三様という感じだ。
ちなみに防水、防塵機能に関しては、XperiaとarrowsがIPX5/8、IP6Xであるのに対して、AQUOSはIPX5/7、IP6Xと少し落ちる。Xperiaと同程度のサイズで0.1インチ大きなディスプレイを搭載していることが微妙に響いているのだろうか?