「MOVERIO BT-200AV」はコントローラにバッテリが内蔵されているが、本体に映像データを送信する「ワイヤレスミラーリングアダプター」は電源に接続する必要がある。と言っても、「ワイヤレスミラーリングアダプター」は電源供給にmicroUSB端子を利用するタイプ。もしかすると「Diginnos DG-M01IW」のバスパワーで利用できるかもしれないとUSBケーブルで接続してみたところ、問題なく電源をオンにすることができた。電源供給と映像出力を「Diginnos DG-M01IW」1台でまかなった形だ。

「ワイヤレスミラーリングアダプター」背面のインターフェース類。電源供給にはmicroUSB端子(5V)を利用する

電源供給用に「ワイヤレスミラーリングアダプター」と「Diginnos DG-M01IW」をUSBケーブルで接続し、さらに映像出力用としてHDMIケーブルでも接続している

「ワイヤレスミラーリングアダプター」から「MOVERIO BT-200AV」に映像を出力するには、専用アプリ「MOVERIO Mirror」を利用する。Wi-Fi Directを使って、ワイヤレスで映像を転送するのだ。

「ワイヤレスミラーリングアダプター」と「MOVERIO BT-200AV」間で映像を送受信するためのアプリ「MOVERIO Mirror」

アプリからWi-Fi Direct機能を有効にした上で、「ワイヤレスミラーリングアダプター」に接続する

接続が完了すると、「MOVERIO BT-200AV」のヘッドセットから「Diginnos DG-M01IW」の画面が見えるようになった。スマートグラスを使うと、見慣れたWindows 10の画面がよりサイバーなものに感じる。視線の先にはかならず大画面のデスクトップ画面があり、なんだか不思議な感覚だ。

ヘッドセットから、Windows 10のロック画面が見える

実際に「MOVERIO BT-200AV」で見えているWindows 10の画面

さて、「MOVERIO BT-200AV」で見るWindows 10の画面は非常にユニークなのだが、ひとつだけ欠点があった。それは「MOVERIO BT-200AV」の解像度が最大960×540ドットで、映像が荒くなってしまう点だ。試しにWindows 10(Diginnos DG-M01IW)側の解像度を800×600ドットに変えてみたのだが、「MOVERIO BT-200AV」側で表示される映像サイズそのものもの小さくなってしまい、鮮明には表示されなかった。

Windows 10のスタート画面を「MOVERIO BT-200AV」に出力したときの映像。解像度が低いので、文字や画像がボンヤリしてしまう

Windows 10側で解像度を落とすと映像の出力サイズも小さくなってしまい、映像はボンヤリしたままだった

「MOVERIO BT-200AV」と「Diginnos DG-M01IW」の組み合わせは映像が鮮明でないため、Webページや電子書籍の閲覧には向いていなかった。だがSD画質の動画の視聴や、タッチ操作主体でユーザーインタフェースの大きなゲームをライトに楽しむ場合、わりとアリだと言えるだろう(しかもサイバー感が高い)。