充実のシェリー酒を華麗なパフォーマンスで
次に訪れたのは、"高倉通四条下ル"にある「BAR 奥(OKU)」。京都では東西と南北に走る通りの組み合わせで場所を示すことが多く、"高倉通四条下ル"は、東西を走る四条通から、南北を貫く高倉通りを南へ"下った"場所ということになる。ちなみに、北へ向かう場合は"上ル"と表す。
「BAR 奥」は、高倉通りからさらに路地の奥へ進んだ先にある隠れ家的なバーだ。店名は、路地の"奥"にあるという意味と同時に、京都の"大切なお客さまは奥に通す"という文化も由来になっているとのこと。
店内はおしゃれな空間にリノベーションされているが、町家らしさを残した落ち着いた雰囲気。カウンターに座り、シェリー酒を最初にいただいた。シェリー酒には、ソムリエにあたる「ベネンシアドール」という資格がある。店長の三代川義典さんはその資格の保有者で、数多くのシェリー酒を取りそろえている点も、同店の特色となっている。
ちなみに、「ベネンシアドール」とは、「ベネンシア」という道具を使って樽からワインを汲(く)み出し、グラスに注ぐ優れた技術を持つ人、という意味。同店でも、長い柄の「ベネンシア」を華麗に操ってグラスにシェリー酒を注いでもらえる。
また、「BAR 奥」のおすすめはシェリー酒だけではない。京野菜や豆乳、白味噌を使ったものなど、ここでしか味わえないさまざまなカクテルも、ぜひ楽しんでみたいところだ。そんなバリエーション豊かな同店のカクテルの中で、今回はイチオシのものを作っていただいた。
写真のカクテルは、「MORNING DEW(朝露の雫)」(950円)。三代川さんが「第7回モナン・カクテルコンペティション(日仏貿易株式会社主催 2014年)」のシニア部門で優勝したカクテルだ。さて、どんな味がするかは、ぜひ京都で確かめていただきたい。
●infomation
BAR 奥
京都市下京区高倉通四条下ル高材木町221-1
定休日: 月曜日
営業時間: 19:00~翌2:00
最寄り駅: 阪急京都線「四条烏丸」駅