El Capitanで、最も機能の充実が図られたのは、何と言っても「メモ」だろう。iOSの「メモ」もiOS 9でかなりの機能強化が図られているが、ともに単なる「メモ」アプリではなくなった。動画やPDFを貼り込むといったことはもちろん、「Safari」や「マップ」の情報を「メモ」の中に保存できるようになった。「Safari」と「マップ」の共有ボタンに「メモ」が追加され、そこから送りたいメモを選択すればOK。すでに作成したメモだけでなく、新規でメモを作成して、そこに格納することもできる。

「メモ」に「Safari」や「マップ」の情報を貼り込むことができる

アプリの中でチェックリストを作成することも可能となった。チェックマークの付いた行頭記号のボタンをクリックするだけで、ToDoリストや買い物リストなどを並べられる。テキストに適用するスタイルも、タイトル、見出し、本文から選択でき、箇条書きリスト、点線付きリスト、番号付きリストから選べる。

チェックリストを作成することが可能となった

テキストに適用するスタイルも拡張された

新たに「添付ファイルブラウザ」という「メモ」に追加したすべての添付ファイルを一覧表示させるビューワーも加わった。「写真とビデオ」「スケッチ」「マップ」「Webサイト」「オーディオ」「書類」のタブで分類され、保存されているアイテムをクリックすれば、それが添付されているメモを直接開くことができる。「書類」にはPDFなどが格納される模様で、「スケッチ」はiOSで書いた手書き文字や図形が格納される。

「添付ファイルブラウザ」という「メモ」に追加したすべての添付ファイルを一覧表示させるビューワーも新搭載

「メモ」はiCloudで他のMacやiOSデバイスと連携するので、iPhoneで作った新規メモをMacで加工することができる。前述したチェックリストも他のデバイスからチェックが行えるのだ。あるデバイスから施した変更は即座に反映されるので、複数のアップル製品を持っているなら、ぜひ活用していただきたい。ここまで進化すると、iWorkアプリとして提供されているワードプロセッサ「Pages」と競合しそうな勢いであるが、今後の住み分けについても注目したいところではある。