バックアップとスナップショット

バックアップも強化され、差分保存で最大65,535バージョンのデータを効率的に保存。バックアップ先としても、ローカル以外にクラウドをサポートしている。

さらに、低負荷のスナップショットが用意され、最短で5分間隔の実行。復旧時のRTO(目標復旧時間)が短くなる。スナップショットにレプリケーションを組み合わせると、リカバリサイトにスナップショットを送信することによって、フェイルオーバーによるディザスターリカバリが可能に。レプリケーション先はNASやクラウドストレージに対応する。

【左】マルチバージョンのバックアップは、65,535世代まで管理。さらにSmart Rycycleで古いデータの間引きが自動化される。【右】バックアップ先はローカルやNAS以外にクラウドもサポート

【左】バックアップ先のクラウドサービスは豊富。【右】低負荷のスナップショットを組み合わせることでRTO短縮につながる

【左】レプリケーションを併用することでリカバリサイトにもスナップショットを送信。【右】フェイルオーバーによってディザスターリカバリを実現する

【左】レプリケーション先もNASやクラウドストレージに対応。【右】レプリケーション対応のクラウドストレージはさらに豊富

仮想化をサポート

DSM6.0は、仮想化に2種類の方法で対応。1つは、最近Linuxで注目されている軽量なコンテナ技術「Docker」だ。マルチテナント環境を構築することで、ユーザー権限の管理を簡素化できる。

また、仮想マシンを使用したVirtual DSMをサポート。例えば新バージョンのβテストを、本番環境に影響を与えることなくVirtual DSMで行える。システムに制限事項がなく、サービス停止を伴わないライブマイグレーションというメリットがある反面、高スペックCPUが必須となる。

【左】DSM 6.0は仮想化もサポート。軽量なコンテナ技術「Docker」の場合、すべてのモデルで利用可能だ。【右】Docker DSMをマルチテナントで使うことによって、管理者の手間を大幅に削減

【左】高スペック機ではVirtual DSMを利用可能。あたかも複数のDSMを利用しているような環境を構築できる。【右】物理→仮想を含むライブマイグレーションをサポートし、拡張要求への対応が容易に

魅力的なアドオン

新しいアドオンも多く紹介された。まずはWebメール

新しいアドオンとしては、Webメール「MailPlus」を紹介。自社内で手軽に使えるメールサーバーとなる。ロードバランス機能とActive-Active構造によって、高可用性に対応したメール環境を構築できるとした。

さらに、複数人で同時に編集が行えるスプレッドシート、新しく加わった全文検索、多くの形式に対応したFile Stationドキュメントビュワー、非DSMユーザーからのファイルアップロードを受け付けるFile Stationリクエスト、多くの機種に対応したVideo Station 2.0などの紹介もあった。

【左】MailPlusはメールサーバーとして動作し、プライベートクラウドサービスのように利用できる。【右】複数台のDiskStationを利用することで、Active-Activeの高可用性を実現。許容ユーザー数は今後発表するという

【左】複数人が同時に編集可能で、他人の変更が即反映されるスプレッドシート。履歴管理も当然行われる。【右】従来はファイル名の検索しか行えなかったが、新しく全文検索をサポート。マルチメディアファイルのメタデータも検索対象となる

【左】多くのドキュメント形式に対応したビュワーもサポート。【右】URLを送信することで、非DSMユーザーからのファイルアップロードがドロップアンドドロップで容易に行える

【左】ビデオ再生も大幅に見直され、オフライントランスコードもサポート。【右】対応プラットフォームも大幅に増えた