My SoftBankで受診日時や病院名、医療費を確認できるのも特徴。現時点で、領収書を受領できないため、医療費控除の手続きをするためには、改めて病院から領収書の発行を受ける必要があるが、同社によれば「医療費の領収書の電子保存が認められれば、My SoftBankからダウンロードできるようにする予定」としており、厚生労働省にも相談をしているという。厚労省がそれを認めた場合は、早期に対応する計画。

現時点では、東京医科歯科大学医学部付属病院、順天堂大学医学部付属順天堂医院、東京ベイ・浦安市川医療センターなど、130の主に大病院が対応しており、来年以降、ほかの大病院を皮切りに、小規模なクリニックや調剤薬局まで拡大。1,000以上の医療機関に拡大していく、という。

利用料金は未定で、調査では月額定額制は「いつ行くか分からない」ことから否定的で、1回100円、200円といった利用料での利用意向は高かった。こうした調査結果などを踏まえて利用料金を決定する。病院側からはシステム利用料を日本メディカルが、利用者からは利用料金をソフトバンクが徴収するビジネスモデルだが、システム利用料をシェアして利用者は無料にすることも検討はしているそうだ。

同社は「日常生活で役立つサービス」を検討していく中で医療関連のサービスの検討をしており、そこでソフトバンクの宮内謙社長が懇意にする日本メディカルの瀧口進社長との対話をきっかけに生まれたのが、スマート病院会計だという。今後も、両社が協業することで、新たな医療関連サービスも提供していきたい考えだ。

当面はスマート病院会計はソフトバンクまとめて支払いのみの対応となるが、病院側にとっては3キャリアに対応している方がメリットが大きいため、何らかのタイミングで他キャリアの同種の決済手段にも対応させたいとしている。

さらに、受診日と病院名、金額がMy SoftBank上に記録されるため、こうした病院データを活用した新たなサービスも検討しているという。とはいえ、「こうした情報を持つのは初めてで、活用するとしてもリスクを含めてできる範囲での活用となる。センシティブな情報なので、むやみに活用することまでは考えていない」(同社)としている。