VoLTE関連に質問が集中
このあと津田氏は、質疑応答および囲み取材に対応した。総務省において、携帯電話料金の引き下げ策を検討するタスクフォースが始まる件についてコメントを求められると「お客様としては、値下げが一番望まれることと思う。でも民間の大手キャリアで、それがすぐに実現できるかはわからない。私たちMVNOとしては、大手キャリアさんができないプランを提供している。同じような料金にまで引き下げられると、それは脅威になる」と所感を述べた。
前述の通り、auのVoLTE端末をmineoで利用する際は、SIMロックの解除が絶対条件となっている。SIMロックを解除しないと、電話も通信も利用できないという。これについて、端末側ではどのようにSIMを識別しているのか、と聞かれると「KDDIさんが、auユーザー向けのSIMとは別に、新たにMVNO向けのSIMを用意するようになった」と回答。このことにおけるKDDIの狙いについては、ケイ・オプティコムでもわからないという。
SIMロックを解除したドコモやソフトバンクの端末でも、au VoLTE対応SIMが使えるのではないか、といった質問に津田氏は「現時点では使えないと認識している」と回答した。なおSIMフリー版のiPhoneは、ソフトウェアでVoLTEを切り換える仕様。このため、同端末にドコモプランのSIM、従来のauプランのSIM、VoLTEに対応したauプランのSIMのいずれを挿しても、VoLTEが利用できるという。
既存のauプランを契約している利用者が、中古でauのVoLTE端末を購入した場合、auショップで端末のSIMロックを解除する必要が生じる。ちなみにKDDIでは現在、端末の購入者でなくてもSIMロックの解除に応じているとのこと。サービスに対応する条件が細分化されつつあることについて、津田氏は「利用者が混乱しないように、しっかりアナウンスしていきたい」と話している。
VoLTEに対応したSIMフリー端末を調達することは容易ではないのでは、との質問には「富士通さんの端末arrows M02が追い風になることを期待している。これまで、我々のためだけにスマートフォンを作ってもらうことは、ロット数の関係もあり難しかった。しかし市場が活性化してくれば、それも可能になるかも知れない。今後とも、メーカーさんに働きかけていきたい」と回答した。
iPhone 6s/6s Plusの効果について聞かれると「ドコモプラン、auプランともに契約者数が伸びた。8月にキャンペーンを打った際にも契約者数は伸びたが、9月にiPhone 6sが発売されると、そこからさらに2割くらい伸びた」と回答。UQモバイルがUQコミュニケーションズの傘下になったことの影響について問われると「まだ影響は感じられない。MVNO市場が盛り上がることは良いこと。切磋琢磨していければ」と回答している。