リプライにどこまで対応しているか

イベント後半には、東急ハンズ、角川春樹事務所(ポップティーン)、ヤマハ発動機、ロンドンティールーム、森田アルミ工業の"中の人"が集い、トークセッションを行った。企業のTwitter公式アカウントともなれば、連日、一般のフォロワーからたくさんの問い合わせがあるはずだ。リプライにどこまで対応するのだろうか。東急ハンズは「店頭で接客するように対応することを心がけている。リプライは、いわば従業員に声をかけてくださっている状態」と基本的なスタンスを説明。返答に困ったときは、しばらく間を置いて、リプライかスルーかを考えるという。

森田アルミ工業は「基本的に1つの話題に対するリプライは上限をある程度決めている。あまりに1人の方と会話を続けすぎると、他の方が参加しづらくなる。内容が片寄りがちな方、興奮している方に対しては、クールダウンしてもらうために時間を置くなど、相手によって対処を変えている」と回答。それに対し「向こうがリプライしなくなるまで返す」と回答したのはロンドンティールーム。もっとも、Twitterに費やす時間を「平日の17時まで」のように決めており、業務に支障をきたすことのないよう配慮しているという。

会社の理解は?

会社側の理解は得られているのだろうか。ロンドンティールームは「初めの頃は、上司やオーナーから"そんなことをやって意味あるの?"と言われていた。そんなときは"後で怒られますので、この2週間は口出ししないで"とお願いしていた。Twitterで宣伝をしながら売り続け、初めは100個だった目標が、やがて500個にまで増えていった。すると上司も”遊んでいるようにみえるけど、売っているんだな”と認めてくれた」と回答。現在はTwitterでつぶやくことをプロモーションの一環と捉える文化が定着。日常的な業務とツイートを天秤に測り、その時々でどちらを優先すべきか考えながらこなしているという。

ヤマハ発動機は「バイク市場では、若者離れが進んでいる。そのため"若者はTwitterをやって情報を集めていますよ"と言えば、上層部はOKを出す」とにこやかに笑った。イベントの際に、フォロワーさんから"Twitterでつぶやきを見た"と言ってもらえるのが嬉しいという。「でも普段は、タイムラインにヤマハ発動機のネタが散見されるだけで十分だと思っている」。