Twitterを介して情報を発信する企業が増えている。一方で、企業のツイートはどうあるべきか、他社の公式アカウントの"中の人"は普段どんなことを考えながらツイートしているのか、そんな疑問を抱えている担当者も多いことだろう。オプトが運営するソーシャルメディアの可能性を探究するメディア「kakeru」が9月17日に開催した「#Twitter中の人サミット 2015」は、そんな疑問を解消させる催しだった。本稿で、イベント当日の模様をお伝えしていこう。

企業のTwitter担当者が集まり、賑わいを見せた「#Twitter中の人サミット 2015」。コメンテーターとして東急ハンズ、角川春樹事務所などの"中の人"も招かれた

効果的に運用するために

同イベントは「Twitterアカウントを持つ企業で、"中の人"に限る」という参加資格にパスした計70企業のTwitter担当者約80名を集めて開催されたもの。その冒頭、Twitter Japanコンテンツマーケティングマネージャーのミルズ・エイミー氏が登壇して、Twitterのビジネス活用例を紹介した。エイミー氏は「アカウントを効果的に運用する7の方法」と題して、ブランドのアイデンティティーを明確にする、ユーザー目線で考える、支持者を認知する、参加型企画を実施するといったことの重要さを説明した。

Twitter Japanコンテンツマーケティングマネージャーのミルズ・エイミー氏は、アカウントを効果的に運用する7の方法を説明

例えばブランドのアイデンティティーを明確にするため、社交的な友達なのか、人生のパートナーなのか、といった「特徴的な要素」を定義付けることが挙げられるという。また、ブランド支持者(芸能人、インフルエンサー:消費行動に影響を与える人物、ブランドのファン)を取り込むこと、参加型企画(クイズ、投票、コンテストなど)を実施してフォロワーを「見る側」から「する側」へ誘導することの大切さも説く。海外のSNSにアップされた1枚のドレスの配色をめぐり、海外セレブや日本の芸能人の間で「青と黒」か「白と金」かが話題になった際に、シャープやキングジムの公式アカウントはこれに便乗して自社製品を紹介した。このように世の中で起きている「モーメント」を捉え、ハッシュタグや画像、ビデオを活用すれば情報の拡散を図ることができると説明した。

「青と黒」か「白と金」かで起きた論争を捉え、シャープ公式アカウントでは「青黒でした」「もう一度見たら白金でした」とツイート(写真左)。自社製品の情報拡散に成功した