――そんな3曲が収録されるわけですが、全体としての印象はいかがですか?
LiSA「今年の武道館では、ポップとロックをPiNK&BLACKというカタチでやらせていただいたのですが、その後にLiSAがやっていくものは何か? って考えたとき、思いついたのが、"PiNK"と"BLACK"が混ざった"紫"だったんですよ。これまでにステージで作ってきた、『DOCTOR』とか『永遠』が近いかもしれませんが、思い切ってそちらに寄せて、その核となるものが今回できたのではないかと思っています。今までは、ロックなものに、ポップを少しずつ混ぜていたんですけど、完全に混ざり合って、まったく別のものっていう感じかもしれません」
――そういう意味では、PiNKとBLACKが混ざりながらも、ライブなどでは意外と混ぜ難い曲かもしれませんね
LiSA「そうなんですよ。だから、私はいつかこういう曲ばかりを集めて、歌舞伎町でライブをやってみたいなって思っています」
――今回のシングルは、「初回生産限定盤」と「完全数量生産限定盤」と「通常盤」の3ラインナップになっています
LiSA「『初回生産限定盤』には、『Empty MERMAiD』のミュージックビデオが収録されたDVDが入っていて、『完全数量生産限定盤』には、ライブ音源のCDと"フォトブックレット"が入っています。特に『完全数量生産限定盤』は、パッケージを開けたところが本当に可愛い感じになっているので、ぜひ皆さんにも見ていただきたいですし、トールケースのジャケットがリバーシブルになっているので、両面で楽しんでください(笑)」
――そんな『Empty MERMAiD』が9月30日に発売され、その後も数々のライブイベントが盛りだくさんのLiSAさんですが、年末には大きなライブも控えています
LiSA「今年は武道館2daysから始まり、またライブハウスに戻って、ライブハウスツアーをやったのですが、武道館をやっているときは、ライブハウスでめっちゃやりたい! って思っていたんですよ。ライブハウスの距離感や音で楽しむ感じがすごく好きなので。でもライブハウスでやると、また大きいところでハデにやりたい! って気持ちが強くなって……。それはすべて、武道館2daysがめっちゃ楽しかったからなんですよ。なので、年末のライブは、ライブハウスとは全然ちがうライブを作ろうと思っています。大きいところでしかできないライブをやりたいです」
――ハコの大きさによって変わってくるわけですね
LiSA「特効があったり映像があったり、大きいところで作り込んだライブもすごく楽しいし、みんなと直接会話ができる距離、リアルな距離感が近いライブハウスもすごく好きだし。どちらも大好きなので、それぞれの良いところを出したいと思うのですが、不思議と違ってくる。たとえば『L.Miranic』という曲は、武道館とライブハウスで全然違います。演出の仕方も違うし、みんなの反応も違う。場所が変わることによって、曲の中の新しいポテンシャルが引き出せたような気がします。今回の3曲は、『Empty MERMAiD』も『リスキー』も『虚無』も、どちらかといえばライブハウス向きの曲だと思いますが、それを大きいところでやるとどうなるのか? そもそも大きいところに連れて行くべきなのか? そのあたりを含めて、現在いろいろと作戦を練っているところです」
――それでは最後にファンの方へのメッセージをお願いします
LiSA「今回は、自分の中の見せたくない部分、隠しておきたい"毒"の部分をすごく表に出して歌っています。自分の中の許してあげられない部分が、この曲を通して、自分だけじゃないんだって思ってもらって、みんなの心の中を少しでも軽くしてあげられるような、ちょっとでも救ってあげられるような曲になればいいですし、そのうえで、自分の持っている"毒"の部分を認められるような曲になればいいなと思っています。ぜひぜひ『Empty MERMAiD』を聴いてデトックスして(笑)、また次の日からニコニコしながら楽しい日をみんなと作っていきましょう。ぜひ幕張メッセも遊びに来てください。今日もいい日だ! ばいちっ」
――ありがとうございました
LiSAの9thシングル「Empty MERMAiD」は2015年9月30日の発売。「初回生産限定盤」「完全数量生産限定盤」「通常盤」の3ラインナップで、初回生産限定盤(CD+DVD)は1,600円(税別)、完全数量生産限定盤(CD+CD+αD)は2,800円(税別)、通常盤(CDのみ)は1,200円(税別)となっている。