本機はCPUにクアッドコアのAtom x7-Z8700(1.60GHz/最大2.40GHz)を採用しており、メモリは標準で4GBを搭載。グラフィックスはCPU内蔵のインテルHDグラフィックスで、ストレージは64GBのフラッシュメモリ(eMMC)だ。デフォルトでは、Cドライブの空き容量は約29GBとなっている。
前モデルからはCPUがAtom Z3795(1.60GHz/最大2.39GHz)からAtom x7-Z8700(1.60GHz/最大2.40GHz)に変更されている。この新CPUは、いったいどのくらいの性能を持っているのだろうか。いくつかベンチマークを実行して本機の性能を測ってみることにした。
なお、今回試したのは開発途中の試作機でソフトウェアも最終版ではないため、製品版では異なる結果となる可能性がある。参考程度に留めてほしい。
まず、Windows 10のシステム評価ツール「WinSAT.exe」では、次のような結果になった。
■Windowsエクスペリエンスインデックス(WinSAT.exe)の結果 | |
プロセッサ | 6.8 |
---|---|
メモリ | 5.9 |
グラフィックス | 5 |
ゲーム用グラフィックス | 不明 |
プライマリハードディスク | 6.85 |
OSのバージョンが異なるため単純な比較はできないが、プロセッサもグラフィックスもAtom Z3795を搭載する前モデルよりも高めのスコアになっている。とくにグラフィックスは前モデルが4.3前後だったので、かなり上がった結果だ。ゲーム用グラフィックスはエラーで計測できなかったが(WinSATの結果は9.9になっているが、計測不可という意味で実際の性能を示すものではない)、グラフィックス性能が上がっているのは確かだと言えるだろう。
次に、総合ベンチマークソフト「PCMark 8」(Home accelerated 3.0)を実行してみると、下記の結果となった。
■PCMark 8 Home accelerated 3.0スコア | |
HOME Score | 1090 |
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Test duration | 77min 05s |
Web Browsing - JunglePin | 0.31118s |
Web Browsing - Amazonia | 0.31929s |
Writing | 14.38101s |
Casual Gaming | 4.30fps |
Video Chat v2 / Video Chat playback 1 v2 | 29.99fps |
Video Chat v2 / Video Chat encoding v2 | 360.66667ms |
Advanced Photo Editing part 1 | 1.54373s |
結果を見ると、Atom Z3795を搭載するWindowsタブレットと同程度のスコアとなっている。試作機ということはあるにしても、WinSATの結果からするともう少しスコアが伸びてもよさそうだが、総合的なパフォーマンスを図るPCMARK 8では、あまり大きな差にはつながらなかったようだ。
次に、「CrystalDiskMark 3.04」でストレージ性能を計測してみたところ、下図のようになった。シーケンシャルリードが150MB/sを超えており、SSDほどではないが一般的なHDDよりはかなり速い。とくに、OSの起動時などに影響する4Kのランダムリード/ライトのスコアはHDDに比べると格段によく、実際の体感速度も一般的なHDD搭載ノートPCより速くて快適だった。
ちなみに、バッテリ駆動時間は、カタログ値で約11.5時間(ワイヤレスLAN接続時)となっている。そこで、バッテリベンチマークソフト「BBench」を使ってどのくらい電池が持つのかを計測してみた。なお、BBenchは「60秒間隔でのWeb巡回」と「10秒間隔でのキーストローク」に設定し、満充電状態から電源が落ちるまでの時間を計っている。
その結果、電源プランで「バランス」を選び、ディスプレイの明るさを50%に設定した場合、9時間3分の駆動が可能だった。なお本機の場合ディスプレイの明るさ50%というのは屋内ではかなり明るく感じたので、通常はもう少し明るさを落としても十分実用的という印象。その場合は、もう少しカタログ値に近い駆動時間になるはずだ。いずれにしろ、普段使いには十分な長さだろう。