性能は格安タブレット相当か
続いて、HP Pavilion x2のベンチマーク結果を紹介しよう。まずWindowsシステム評価ツールの結果は、下表の通り。全体的にスコアはそれほど高くないが、ライトユース向けの低価格な2in1ノートPCとしては十分な結果だ。システムの作業時間などで多少は待たされる場面があったものの、ネットやメール、文書作成が主体ならほとんど問題にならないだろう。
■Windowsエクスペリエンスインデックス(WinSAT.exe) |
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CpuScore(プロセッサ) |
5.9 |
MemoryScore(メモリ) |
5.5 |
GraphicsScore(グラフィックス) |
4 |
GamingScore(ゲーム用グラフィックス) |
4.1 |
DiskScore(プライマリハードディスク) |
6.9 |
CPU性能を計測する「CINEBENCH」の結果は低め。プロセッサがBay Trail世代でタブレット向けのIntel Atom Z3736Fなので、やむを得ない結果だ。ただしストレージ性能は割と高く、「CrystalDiskMark」でシーケンシャルリード(Q32T1)が154.9MB/秒という結果が出ている。Windows 8.1の体感速度に影響する、4Kランダムアクセスの数値も高い。大量のファイル操作を行う場面では、少々のもたつきを感じることもあったが、全体的なレスポンスは悪くないデキだ。
「PCMark 8」の結果は、以下の写真の通りだ。テストの詳細を見てみると、動画のエンコード(Video Chat v2 / Video Chat encoding v2)とゲーム性能(Casual Gaming)のスコアが足を引っ張り、全体的なスコアを下げたように見える。逆にいえば、それ以外の作業については、(低価格PCとしては)標準的な性能だ。
日常的な作業の快適さを計測する「PCMark 8」の「Home conventinal 3.0」(写真上)と、文書作成やビデオチャットなどビジネス関連の性能を計測する「Work conventional 2.0」(写真下)の結果 |
「3DMark」やゲーム系ベンチマークは、かなり控えめな結果。解像度を下げたり画質を落としたりしても、3Dゲームを遊ぶのは厳しいかもしれない。2D主体のブラウザゲームであれば、問題なく楽しめるはずだ。
また「BBench」でバッテリ駆動時間を計測した結果は、9時間47分だった(Windows 8.1の電源プランを「省電力」に設定し、60秒ごとのWebアクセスと10秒ごとのキー入力を有効化)。カタログ上の駆動時間は約10時間45分とされているので、1時間弱、短い結果となったが、これだけもてば十分なスタミナといえるだろう。
コストパフォーマンスの高い2in1ノートPC
HP Pavilion x2のベンチマーク結果を見ると、性能的には2~3万円台の格安タブレット相当であることがわかった。
だが、使いやすいキーボードが付属している点や、インタフェースが充実していること、さまざまなスタイルで利用できる点を考えれば、コストパフォーマンスは高いといっていい。特に外出先で文書作成や動画の視聴を行うなど、さまざまなスタイルで利用したい人におすすめだ。
製品名 | HP Pavilion x2 10-n000 |
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直販価格 | 47,800円(税別)から |
OS | Windows 8.1 Update 32bit |
CPU | Intel Atom Z3736F(1.33GHz) |
メモリ | DDR3L-1333 2GB |
グラフィックス | Intel HD Graphics |
ストレージ | 64GB eMMC |
光学ドライブ | - |
ディスプレイ | タッチ対応IPS方式・10.16型ワイド(1,280×800ドット) |
有線LAN | - |
無線LAN | IEEE802.11b/g/n |
Bluetooth | Bluetooth 4.0 |
センサー | 加速度、デジタルコンパス、ジャイロスコープ |
Webカメラ | 約92万画素 |
主なインタフェース | USB 2.0×2(内1基はType-C)、microHDMI×1、 microSDメモリーカードスロット、マイク入力/ヘッドホン出力コンボポートなど |
バッテリ駆動時間 | 約10時間45分 |
本体サイズ / 重量 | W265×D175×H10mm/約600g(タブレット)、 W265×D183×H16.7mm/約1.19kg(キーボードドック接続時) |