動画配信のビットレートはどのくらい?

肝心の動画配信サービスだが、実は完全に定まったビットレートというものは存在しない。インターネットは回線速度が保証されていないサービスなので、配信環境に合わせて最適なビットレートになるよう、サーバー側で調整してデータを送っているのだ。

Youtubeの場合、アップロードされた動画はサーバー側で再度エンコードされ直すため、どんなに高画質なデータをアップロードしていても、配信時は必ずそれよりも小さいビットレートのデータになる。たとえばフルHD(1080p)の動画の場合、アップロード時のビットレートは8Mbpsが推奨されているため、受信時は8Mbps未満になっていると考えればいい。動画の内容等にもよるが、音声と合わせておおむね5~6Mbps程度になっているようだ。

動画配信サービスの草分けにして代名詞であるYouTubeでは、データは再エンコードにより全体的に小さくなっている

ニコニコ動画の場合、ビットレートは1Mbpsが推奨されているが、実際は動画全体のサイズが100MBになるように調整されているようだ。Huluの場合、最大で3.2Mbps。そして、全米トップの動画配信サービスとして今秋にも日本に上陸する「Netflix」では、2~3.5Mbps程度で配信しているという。画質的には国内サービスと同程度ということになりそうだ。

全米でCATVを抜いてトップに踊りでたNetflixは、オリジナルコンテンツも多数用意するなど意欲的な展開が期待される

以前はモバイル端末向けには低解像度のデータを送っていれば良かったが、最近はフルHDを超える超高解像度のスマートフォンも増えており、回線も100Mbpsを超えるLTEが利用できる。そんなわけで、大半のサービスでは1080pのデータを送信している可能性がある。