米Microsoftは、2015年7月13日~16日までの4日間、米フロリダ州オーランドで、パートナー向けイベント「Worldwide Partner Conference(WPC) 2015」を開催。会期最終日には、日本からの参加者を対象にしたJapan Regional Keynoteが行われた。
約150社のパートナー企業から、409人が参加。日本からの参加者数は過去最高となった。日本マイクロソフトによると、そのうち約40社60人が初めて参加したパートナー。さらにそのうち、7割がISVパートナーあるいはマネージドサービスプロバイダだったという。講演では、日本マイクロソフトの樋口泰行会長、平野拓也社長が登壇。2015年7月1日付けでそれぞれが新たな役職となってから、パートナーの前にそろって登場するのは、初めての機会となった。
日本マイクロソフトの平野拓也社長は、「外資系企業では社長交代の際に、数カ月間に渡って社長のポストが空席になったり、暫定的に本社から人が来たりといったことが起こりやすい。新たな体制になることを3月に発表してから、数カ月間に渡って引き継ぎを行い、私が中心となって予算編成、体制変更を行ってきた。その間、社長業としての責任の重さを感じた。一方で、樋口の表情が、毎日明るくなっていくのを見て、悔しい思いをしていた」と冗談を交えながら、スムーズな形でトップ交代を行ったことを強調。
「お客様、パートナーを訪問して感じたのは、変革を目指しているマイクロソフトが、これからどう変わるのか。それに対する期待値である。米本社では、サティア・ナデラへとトップが変わり、それに合わせて変革が進んでいる。日本マイクロソフトの変革、パートナーの変革を進めるのが私の役割。私が先頭になり、日本マイクロソフトの社員全員が、チャレンジャーとしてのマインドセットをもって、変革を進めていきたい」と述べた。
WPC 2015の基調講演において、米MicrosoftのCEOであるサティア・ナデラ氏は、「プロダクティビティとビジネスプロセスの改革」、「インテリジェントなクラウドプラットフォームの構築」、「革新的なパーソナルコンピューティング体験の創造」という3つの切り口から、マイクロソフトの「アンビション(野心)」を表明してみせた。平野社長はこれらを踏襲しつつも、日本マイクロソフトの方向性として、「革新的で、親しみやすく、安心でき、喜んで使っていただけるクラウドとデバイスを提供する」ことを掲げた。
そのなかで、「これまでのPCと核とした考え方から、人を核とした考え方へ」、「販売重視から、利用価値重視へ」、「変革を進めるパートナーとの協力関係へ」、「Windowsに留まらない新しいエコシステムへ」、「過去にとらわれず、変革と挑戦を進める社内文化へ」という5つの変革に取り組むことを示し、これらを2016年度の重点ポイントに掲げてみせた。