品質テスト動画で筆者がもっとも衝撃を受けたのは、ペンを挟んだ状態で天板を閉じて力を加える「ペン挟み試験」だ。ペンを挟んだ分だけ、液晶ディスプレイは明らかに大きく歪んでいるのだが、それでも動作には影響がないという。普通ならこれだけ曲がれば液晶パネルが破損したり、天板が歪んだままになってしまうだろう。

5月25日に行なわれたプレス向けイベントでも、堅牢性をアピールするパフォーマンスが披露された。写真はペン挟み試験と同等のもので、天板とキーボードの間にペンを挟んだ状態で閉じ、強い力を加えている

実機で天板に力を加えてねじってみたところ、かなり柔軟性のある作りになっていた。天板部分に使われているマグネシウム合金は、従来モデルで使われていたアルミ合金よりも実は剛性が低い。あえて曲がるようにすることで力をやわらげ、破損を防ぐようにしているのではないだろうか。

天板に力を加えると、比較的容易に曲がる。柔軟な作りだからこそ、壊れにくいのかもしれない

と言っても、天板部分の強度が足りないわけではなさそうだ。ねじれについては柔軟性で対応するものの、ダイカストの一体成型による特殊な構造により天板部分にかかる圧力に対しても高い強度を持っている。また高剛性樹脂で作られた底面カバーに補強リブを追加することで、全体的な強度と剛性を確保している。実際に本体全体をねじってみたり上から押してみたのだが、歪みやたわみが生じることはなかった。

マグネシウム合金を採用した本体天板部分。CNC加工による一体成型で強度を確保したとする

底面カバーの素材には高剛性樹脂を採用。内側部分に補強リブを追加し、剛性を確保

前述のプレス向けイベントでは、「VAIO Pro 13 | mk2」の上に人が乗るパフォーマンスも披露された。ちなみに乗っているのはVAIO株式会社プロダクトマネージャーの林薫氏