ヘルシンキを発ったフィンエアー機は、2時間40分間というあっという間の飛行時間(オジサン二人とも爆睡していたので)を経て、18時35分、定刻通りドイツのフランクフルト国際空港に着陸した。機を降りて、人の波に流されるまま通路を歩いて行った我々が、その先に見たものは……。
パスポートチェックなしで入国!?の謎
それはバゲッジクレーム、すなわち手荷物受け取り所だった。無愛想かつ挑戦的な態度で旅人の気分を逆なでする、あの入国審査官に対面することなくドイツ入国を果たせたのである。こんなに嬉しいことはない……。
ヨーロッパ諸国を旅慣れている人は、何を当たり前な、と思うだろう。そう、我々はすでにヘルシンキでユーロ圏のイミグレーションを通過していたのだった、そういえば! フィンランドとドイツは両国ともシェンゲン協定国(EU加盟国で国境を渡るのにパスポートが不要な国々)なので、今回の場合、フランクフルト国際空港で再びイミグレーションを通過する必要はなかったのだ。
ただし、シェンゲン協定国間を旅する場合、加盟国内での滞在日数は合計90日までしか認められない。なるほど、ヨーロッパのイミグレーションでことさら旅行中の滞在日数をしつこく聞かれるのには、そんな事情もあるのかと合点がいった(ほかの国でもしつこく聞かれますけど)。
フランクフルト空港駅からICE(InterCity Express、高速鉄道)で一路、ドイツの南端でスイス・フランスと国境を接する都市、フライブルクへ。ここは、一帯に広がる大森林帯「黒い森」を酸性雨から守るために太陽光発電や水力発電が発展した環境都市。
一方、スイスのバーゼルにて開催される時計と宝飾の祭典「BASELWORLD」の会場最寄り駅までICEでひと駅という便利さから、BASELWORLDの会期中、日本を含む多くの出展社や取材陣の拠点ともなっている。
さて、ICEは最高速度300km/hで運行される高速鉄道だが、それでも乗車時間は2時間半弱。フライブルクのホテルにチェックインしたのは、すでに現地時刻で23時を回っていた。
翌日からは、3日間にわたり、BASELWORLD 2015の取材。その内容は、カシオを始め、すでにお伝えしている通り。しかし、実はまだお見せしていない秘蔵写真がある。そう、お楽しみの美女ですよ、美、女!!