続いては、動画変換ソフト「MediaEspresso 7」を使ったエンコードテストについてだ。映像ソースにはデジタルビデオカメラで撮影した約21分のAVCHDビデオ(1,920×1,080ドット、ファイルサイズ3.59GB)を使用。CPUによるハードウェアエンコーディングを有効にした状態でiPhone 6 Plus向けのMP4ファイルに変換したところ、処理にかかった時間は2分30秒だった。この程度の時間であれば、十分高速だと言えるはずだ。
同じ動画をYouTubeの1080p動画として出力したところ、かかった時間はほぼ同じ2分31秒だった。処理の時間は動画の内容やエンコード設定によっても変わってくるが、「VAIO Z」なら動画のエンコードも高速に行えると考えていいだろう。
3D CG制作については、粘土感覚でモデリングできる「Sculptris Alpha 6」を試してみた。このソフトはオブジェクトの面を押したり引っ張ったりすることで、自由な形を造れるのが特徴だ。通常はマウスで操作するのだが、「VAIO Z」に付属のデジタイザースタイラス(ペン)を使うことで、ペンでスケッチするかのようにモデリングできる。
実際に使ってみたが、ペンの反応もよく、スムーズにモデリングすることができた。ただしあまり複雑で大きな形状になると、少し処理の遅れが出るようだ。また指を使ったピンチ操作がうまく行なわれないこともあった。この点についてはソフト側のレスポンスの遅れかもしれないが、筆者が操作に慣れていなかったことも影響しているかもしれない。
クリエイティブ用途でも実用に耐えうるポテンシャルがありそう
今回は「VAIO Z」でRAW画像の現像や動画のエンコード、3D CG制作を試した。どれもほんの触り程度の利用ではあるが、十分実用に耐えうるポテンシャルがあると感じている。2-in-1タイプのモバイルノートで、ここまでクリエイティブ系ソフトをサクサク使えるマシンはほかにはないだろう(VAIO Z Canvasくらいか)。外出先で画像や動画を扱う機会があるなら、候補のひとつとして考えたいモデルだ。
製品名 | VAIO Z VJZ13A1 |
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CPU | Intel Core i7-5557U(3.1GHz) |
メモリ | 8GB/16GB |
ストレージ | 128/256/512GB PCIe SSD |
光学ドライブ | ― |
グラフィックス | Intel Iris Graphics 6100(CPU内蔵) |
ディスプレイ | 13.3型ワイド(2,560×1,440ドット) |
ネットワーク | IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.0 |
インタフェース | USB 3.0×2、HDMI×1など |
メモリースロット | SD/SDHC/SDXCカードスロット |
サイズ/重量 | W324.2×D215.3×H15~16.8mm/約1.34kg |
OS | Windows 8.1/8.1 Pro Update 64bit |
価格 | 税別190,000円(最小構成時)~ |