前置きが長くなってしまったが、ここからは実際にソフトを試してみた結果を紹介しよう。まず初めに利用してみたのは、写真現像ソフトの「Adobe Photoshop Lightroom 6(以下、Lightroom 6)」だ。

「VAIO Z」の解像度は2,560×1,440ドットで、標準ではWindows 8.1のスケーリング設定が最大に設定されている。このような場合、HiDPIモードに対応していない一部のソフト――たとえばAdobe Photoshop CCなど――ではメニューの文字やボタンがかなり小さくなってしまい扱いづらいことがある。だがLightroom 6はHiDPIモードに対応しているため、文字や各種コントロールは十分な大きさが保たれている。そのぶんツールウィンドウなどの表示領域が狭まってしまうが、好みに応じてスケーリング設定を調整するといいだろう。

HiDPIモードに対応したLightroom 6のインタフェース。13.3型の液晶ディスプレイでも十分なサイズで扱い易い

液晶ディスプレイは約221dpiと画素密度が高いだけあって、写真は非常に精細に映しだされる。フルHD(1,920×1,080ドット)では細部のディティールが潰れて見えづらくなってしまうこともあるが、「VAIO Z」ではズーム表示なしでも細かな部分まで確認することができた。外出先で写真のチェックを行なうにはピッタリの画質だ。

デジタル一眼レフで撮影した写真でも、拡大することなく細部のディティールを確認できる

効果を適用した際のレスポンスも速い。フォルタや補正を利用しても瞬時に効果が反映されるため、作業がサクサク進むのは気持ちがいい。今回は一度に100枚のRAW画像を扱っているのだが、処理落ちする場面はなかった。

効果が素早く反映されるので、作業をスムーズに進められる

試しに100枚のRAW画像を一度にまとめて現像してみたところ、処理が完全に終わるまでにかかった時間は8分25秒だった。1枚あたりの現像時間は約5秒ということで、十分実用的に使える速さだ。現像中でも操作は可能なので、待ち時間でイライラさせられるような場面はないだろう。

一度に100枚のRAW画像をまとめて現像してみたところ、所要時間は8分25秒だった。なおこの結果は「VAIOの設定」から「電源・バッテリー」の「CPUとファン」を「パフォーマンス優先」にしたときの結果。「静かな有線」に変更すると所要時間は9分49秒だった