ほかのスマートウォッチと比較

Apple Watchについてはまだスペックがはっきりしていない面(特にCPUまわり)もあるが、さまざまな分解レポートなどを基に、現在判明している範囲で、あらためてAndroid Wearやその他のスマートウォッチとスペックを比較してみよう。日本国内で購入できるスマートウォッチとして、ソニーのSmartWatch 3(Android Wear)と、サムスンのGalaxy Gear S(Tizen OS)に登場してもらった。

■スペックを比較

Apple Watch Galaxy Gear S Sony SmartWatch 3
OS watchOS Tizen Android Wear
液晶(解像度) 1.5(272x340)・1.65(312x390) 2.0(360x480) 1.6(320x320)
CPU Apple S1(シングルコア?) デュアルコア(1GHz) Cortex-A7 4コア(1.2GHz)
メモリ 512MB 512MB 512MB
カメラ なし なし なし
センサー 加速度、心拍数、光、ジャイロ 心拍数、加速度計、ジャイロ、気圧計、地磁気、照度、UV 加速度、ジャイロ、磁気、光、GPS
サイズ 38.6x33.5x10.5・42.0x35.9x10.5 58.1x39.9x12.5 36.0x51.0x10.0
重さ 25~55g・30~69g 約67g 約38g
バッテリー 205mAh 300mAh 420mAh
バッテリー駆動時間 約18時間 約2日間 約2日
オーディオ/ビデオ再生 オーディオ/ビデオ オーディオ オーディオ
防水/防塵 IPX7/- IPX7/IP6X IPX8/IP6X
無線LAN あり(11b/g/n) 11b/g/n 11b/g/n(OSアップデートで対応)
Bluetooth 4.0 4.1 4.0
NFC あり なし あり

こうして並べてみると、Apple Watchは案外サイズがコンパクトで、重さも軽いことがわかる。一番重いのは42mmの18kモデルだが、比重が重い金を使っているのでやむを得ないところだろう。軽さはそのままバッテリー容量の小ささに直結しているが、それにしては頑張っているほうだろう。

これまで使えないと思われてきたWi-Fiが(解体報告からチップを搭載しているのはわかっていたのだが)使えるようになったこと、ビデオ再生に正式に対応したこと(これまではコマ送りのような動画のみだった)が、watchOS 2で解禁された内容になる。

Apple S1プロセッサは動作クロックやシングルコアなのかデュアルコアなのかなど、詳細がまだ判明していないが、Apple A5プロセッサと同等の処理能力があると言われている。Galaxy Gear SのCPUは詳細が不明だが、SmartWatch 3のCortex-A7 1.2GHzクアッドコアというのは、概ねAcer ICONIA A1-810あたりと同等だ。これをAntutuベンチマークで比較すると、A5を搭載したiPhone 4sと概ね同等程度(ICONIAがやや下げる)だ。これがそのままApple Watchに当てはまるとすれば、性能的には同等といったところだろう。

その他のスペックを比較しても、NFCの有無(Apple WatchはApple Payのみの利用になる可能性が高い)や各種搭載センサーの種類など、スペック的には「ほかのスマートウォッチと同等」といっていいだろう。