フォルダを作成して、ネットワークドライブとしてドライブ名を与える

今度は、TS-212Pに新規の共有フォルダを作成して、それをネットワークドライブとして読み書きできるようにしてみる。再びTS-212Pにアクセスするには、ネットワークの記憶域にあるQNAPアイコンをクリックすればよい。管理者IDでログインして、「File Station」を開き、「フォルダの作成」→「共有フォルダ」を選択、フォルダ名と各ユーザーのアクセス権限を指定し、「作成」をクリックすれば、共有フォルダが新しく作成される。

次に、ネットワークのコンピューターに表示されているQNAPアイコンをクリックすると、フォルダ一覧が表示されるので、今作成したフォルダ(この例だとtest)を右クリックしてプロパティメニューを開き、「ネットワークドライブの割り当て」を選択すればよい。ネットワークドライブの割り当てが完了すれば、コンピューターをクリックして、そこからアクセスが可能になるため、ローカルのドライブと同じような感覚で利用できる。

ネットワークの記憶域にあるQNAPアイコンをクリックすれば、アクセスできる

File Stationを開いたところ

フォルダの作成から「共有フォルダ」の作成を選択

フォルダ名を指定し、それぞれのユーザーのアクセス権限を指定し、「作成」をクリック

左のフォルダツリーに、「test」フォルダが追加されている

ネットワークのコンピューターの「QNAP」をクリック

TS-212Pのフォルダが表示される。先ほど作成した「test」フォルダも見える

「test」フォルダを右クリックしてプロパティメニューを開き、「ネットワークドライブの割り当て」を選択

ドライブ文字を指定して、「完了」をクリック

コンピューターを開くと、ネットワークドライブとして割り当てられていることがわかる

RAI 0とRAID 1で読み書き速度はほぼ同じ。ミラーリングで安心のRAID 1がおすすめ

参考のために、RAID 0とRAID 1で簡単なベンチマークテストを行ってみた。ベンチマークプログラムには「CrystalDiskMark 4.0.3」を利用し、1000BASE-Tの有線LAN経由でPCからアクセスして計測を行った。

結果は下の画面キャプチャの通りで、ランダムライトはRAID 0のほうが多少高速であったが、シーケンシャルはほとんど変わらなかった。一般的にHDD×2台のRAID 0は、HDD×1台と比較して最大2倍の高速化が期待できるのだが、NASの場合はネットワークの実効帯域がネックとなり、あまり高速化の恩恵がない。TS-212Pは、デフォルトでRAID 1に設定されていることからも分かるように、2台のHDDを搭載して運用するなら、利用できる容量は1台分となってしまうが、どちらか片方のHDDがクラッシュしてもデータを読み出せるRAID 1をおすすめしたい。

RAID 0

RAID 1

ランダムライトはRAID 0のほうが多少高速であったが、大差はない

今回は、TS-212Pの導入方法と、NASとしてのベーシックな使い方のみ紹介したが、基本的に画面の指示に従うだけで管理・運用が可能なので、NASを初めて導入する人にもおすすめである。後編では、Turbo NASシリーズのウリである、iOSやAndroidからのアクセス方法や同期機能、パーソナルクラウドストレージとして外出先からアクセスする方法、アプリケーションの追加や利用について紹介する予定だ。