コンパクトで省スペース性が高いTS-112PとTS-212P

TS-112PとTS-212Pは、QNAPのTurbo NASシリーズでエントリーに位置づけられる製品だ。本体のサイズは、TS-112PがW60×D218.4×H165.5mm、TS-212PがW85×D218.4×H165.5mmとコンパクトであり、場所をとらず設置できる。TS-112PとTS-212Pはともに、CPUにMarvel 6282(1.6GHz)を搭載し、メモリは512MB、フラッシュメモリを16MB搭載する。ホームユースでのデータ共有やマルチメディアファイルの一元管理には、必要にして十分なスペックだ。OSとして、QNAP独自のQTS 4.1を搭載し、GUIベースでの管理・運用が可能である。

消費電力も低く、TS-112Pが動作時で7W(500GB HDD搭載時)、スリープ時で5W、TS-212Pが動作時で13W(500GB HDD×2搭載時)、スリープ時で6Wだ。常時可動が基本となるNASでは、消費電力が低いことは重要となる。

2ベイモデルのTS-212Pは、2台のHDDを搭載することで、RAID 0(ストライピング)やRAID 1(ミラーリング)、JBOD(HDDの容量を合計して1台として利用する)の構築が可能だ。大事なデータを保存することを考えると、RAID 1での利用がおすすめだ。ここでも、TS-212Pを中心に紹介することにしたい。

1ベイモデル、TS-112Pの正面。USB 2.0ポートや各種インジケーター、電源スイッチが用意されている

TS-112Pの背面には、USB 3.0ポート×2、eSATAポート、有線LANポート

TS-112Pの付属品一式。電源はACアダプタ

2ベイモデル、TS-212Pの正面。USB 2.0ポートや各種インジケーター、電源スイッチが用意されている

TS-212Pの背面は、USB 3.0ポート×2と有線LANポート。TS-112PにあるeSATAポートは省略されている

TS-212Pの付属品一式。電源はACアダプタ

HDDの組み込みはドライバー1本

TS-212PはいわゆるNASキットであり、HDDを別途用意して、自分で組み込む必要がある。利用できるHDDは、SATA 3.0対応の3.5インチHDDだが、ここでは、NAS用に最適化されたWestren DigitalのWD Redシリーズ「WD60EFRX」(6TBモデル)を2台用意した。WD RedシリーズはTS-112PとTS-212Pで動作検証済みであり、信頼性も高いので、安心して利用できる。

TS-212PへのHDDの組み込みは簡単だ。まず、本体を前後にスライドさせて、ケースを開ける。次に、1台目のHDDを基板上のコネクタに取り付け、付属のネジで固定する。2台目のHDDをその上に載せて、ネジで固定し、付属のSATAケーブルと電源ケーブルを接続する。最後にケースを元に戻してネジで固定すれば完了だ。10分もあれば十分だろう。

HDDには、Western Digitalの6TB HDD「WD60EFRX」を2台用意した。NAS用に最適化されている製品であり、TS-112PとTS-212Pでの動作も検証済みだ

TS-112Pは、前後にスライドさせることで、ケースを分離できる

TS-112Pのケースを開けたところ。内部もシンプルだ

TS-112PにWestren Digltalの6TB HDD「WD60EFRX」を取り付けたところ

TS-212PもTS-112Pと構造は同じで、前後にスライドさせることで、ケースを分離できる

TS-212Pのケースを開けたところ

TS-212PのSATAコネクタ部分

TS-212PにWestren Digltalの6TB HDD「WD60EFRX」を1台取り付けたところ

TS-212Pに2台目のWestren Digltalの6TB HDD「WD60EFRX」を取り付け、SATAケーブルと電源ケーブルを接続したところ