Firefox 38の新機能
Firefox 38の新機能であるが、以下の通りである。
- 設定画面が新しくタブ形式に
- ルビのサポート
- バージョン38をベースに延長サポート版(ESR)が作成
設定画面については、図4のようになる。
ルビであるが、東アジア地域(特に日本)からの要望が多かった機能である。実際に、ルビを含むページを表示したものが、図5である。
<ruby>~</ruby>タグ内の<rt>~</rt>要素で囲まれた文字がルビとして表示される。従来は、<rp>要素を使い図6のように表示されることが多かった。
ルビの文字が、漢字の後の()に配置される。正直、やや見にくい。この新機能は、日本人としてうれしいものといえるだろう。また、変更点は以下の通りである。
- ユーザー名やパスワード用のフィールドでは、autocomplete=offが無効に
- URLパーサがURLのフラグメント部分への設定時のパーセントエンコード、およびURLの仕様に従って文字列からフラグメント部分を取得する場合のパーセントデコードを行わない
- RegExp.prototype.sourceが、空の正規表現に対して"(?:)"を返す
- speculative connection warmupによってページのロード時間が短縮
HTML5関連、開発者向けの新機能は、以下の通りである。
- Web WorkersからWebSocketが利用可能に
- BroadcastChannel APIが実装
- srcsetとpicture要素が実装され、レスポンシブ・イメージが利用可能に
- DOM3イベントのKeyboardEvent.codeが実装
- Mac OS X:Media Source Extensions(MSE)APIの一部分が実装され、YouTubeのネイティブHTML5再生が可能に
- Encrypted Media Extensions (EME)API が実装され、暗号化された動画や音声を再生可能に(Windows Vista以降)
- EMEを利用してDRMコンテンツを再生するために、Adobe Primetime Content Decryption Module(CDM)が自動的にダウンロード(Windows Vista以降)
- 最適化によって削除される変数が、デバッガから確認可能に
- XMLHttpRequestのログが視覚的にラベルづけされてWebコンソールに表示。また通信ログからXMLHttpRequestのみを抽出が可能に
- WebRTCで複数ストリームの利用と、再ネゴシエーションがサポート
- コンソールでcopyコマンドが利用可能に