今年もゴールデンウイークが間近に迫ってきた。待ちきれず、ワクワクソワソワしている方もきっと多いことと思う。海外旅行を計画している人は、そろそろ持ち物の準備にかかった頃だろうか。今回は、デジタルカメラを海外でベンリに、安全に、そして安心して使うための基本10カ条を紹介していこう。

Tips-1 まずは何より充電まわりを確保すべし

電気がなければ動かないのがデジカメ。なにはさておき、充電関係のツールは最優先で準備しておこう。

昨今の電化製品のほとんどは100~240V対応で、日本(100V)とは電圧が異なる国でもそのまま利用できるようになっている。バッテリーを充電するACアダプタに「100~240V」と書いてあれば、日本以外の国でもそのまま使用OKだ。「100V」とのみ記されているものは別途、変圧器が必要になることを覚えておこう。なお、USBケーブルで充電できるタイプのデジカメは、電圧について考える必要はない。

ただし、いずれの場合もコンセントの形状には要注意。日本とコンセントの形状が異なる場合は「変換プラグ」が必要だ。変換プラグは、特定の形状にのみ対応するものと、世界のあらゆるコンセントに対応する汎用タイプのものとがある。後者は若干値は張るが、多くの国に出かける人ならこちらのほうが便利かもしれない。

デジカメのACアダプタに100~240Vと表記されていれば、海外のどこでも使うことができる。写真の例では「INPUT:0.14A(100V)-0.08A(240V)」と記されている

左はひとつの形状(Cタイプ)に対応した変換プラグ。右が組み合わせを変えることで世界中のどの国でも使用できる汎用タイプ

Tips-2 Wi-Fiで大切な写真をバックアップ

国内でも同様だが、海外ではとくに、カメラの盗難、紛失、故障、破損といった事態に備えておきたいもの。とりわけ発展途上国では、日本では安価なカメラであっても高級品となるため、くれぐれも盗難には気をつけたい。

旅の途中で万が一盗難に遭うと、せっかく撮った写真も水の泡になってしまう。そんなとき、Wi-Fi対応SDカードやWi-Fi機能内蔵カメラを使っていれば、撮影の都度、あるいは一日の終わりに写真をスマホやタブレット、ノートPCに転送できるので、大切な写真の損害も最低限に抑えられる。

左はWi-Fi機能を内蔵したデジカメの転送画面の例。右は転送先(この場合はiPhone)にインストールした専用アプリの画面。デジカメにWi-Fiが内蔵されていない場合は、Wi-Fi対応のSDカードを利用するのも手だ

Tips-3 予備の発想で窮地を切り抜ける

「備えあれば憂いなし」は世の鉄則。いざというときのために予備バッテリ、予備記録メディア、一眼がメインならコンデジなど、代用アイテムを用意しておく手もある。とくに専用ケーブルで充電する機種の場合、ケーブルを破損・紛失したとして現地で調達するのはまずムリと考えたほうがいい。

どうしても荷物が増えてしまうので、機動性とはトレードオフになるが、"泣く前の予備" を検討しておく価値はあるだろう。いまは使わなくなったSDカードでも、予備としてバッグにしのばせておけば、いざというときに役立つかも。

Tips-4 タイムゾーンの設定に注意

案外忘れがちなのが、デジカメのタイムゾーン設定。写真に記録される撮影日時が日本時間のままだと、あとで整理するときに不便が生じる。渡航国に合わせて、タイムゾーンはきっちり設定しておきたいものだ。

とはいえ、タイムゾーンなどめったにアクセスしない設定項目は操作方法がなかなかわからないもの。マニュアルも持っていれば安心だろう。紙のマニュアルでは荷物が増えてしまうので、必要な部分だけスマホで撮ったり、スキャンアプリで取り込んでおくという手もある。

マニュアルは必要な部分だけ、スキャンアプリで取り込むとベンリ。画面は「CamScanner」