――なるほど。「ねんどろいどこ~で」ならではのこだわりポイントをもう少し教えていただけますか。

現状ラインナップしている商品で着せ替え的な遊び方ができることはもちろんですが、今後発売されるすべての「ねんどろいどこ~で」シリーズの商品でパーツ交換ができることですね。そのために各パーツをフォーマット化しなければならず、とても大変でしたが……。

実際に着せ替えてみた「ねんどろいどこ~で」

――フォーマット化といいますと?

今後、どんな髪型でどんな服装のキャラクターが出てきても、頭部、上半身、スカート、下半身というパーツを自由に組み合わせられるようにするためには、あらかじめ各パーツの軸の位置や幅などの決まり事を決めておく必要があります。例えば上半身を作るときに、極端に腕を挙げているポーズでは、サイドにボリュームのある髪型のキャラクターが出てきた時、腕と髪が干渉してしまう恐れがある。でも腕を上げるのではなく、前に伸ばすポーズなら、すべての髪型の邪魔をしない。そんな風にポーズのバリエーションなども想定しながら各パーツごとの決まりごとを作っていきました。

――考えただけで気の遠くなるような作業ですね……。

でもそこは、グッスマがこれまでに「ねんどろいど」を500体以上を作ってきたノウハウが生きる部分でした。弊社の制作の人間は、さまざまなポーズや髪型のバリエーションを経験しています。たぶん、世界に存在する髪型はだいたいやったんじゃないかな(笑)。そういう意味では、「ねんどろいど」の集大成とも言えるかもしれませんね。

ホビーと玩具、似て非なる業界への挑戦

――「ねんどろいどこ~で」には、そんな産みの苦しみがあったのですね。ところで、女児向けということは、これまでと販路も変わるのでしょうか。

変えていきたいとは思っています。「ねんどろいどこ~で」は、今まで「ねんどろいど」が買えなかったような、玩具専門店やGMS(総合スーパー)系のショップにも入れていきたいと考えています。

――ホビーと玩具に違いはありますか?

違いはありますね。例えばホビーは予約時期が一番大事ですが、玩具は発売時期をより盛り上げる必要があります。だいたい発売1カ月くらい前から本格的にプロモーションが始まって、発売時期にどれだけ認知を広げられるかが勝負になってきます。これも今までとはまったく違う部分で、ホビーのやり方が通用しないのです。どうやって今までのホビー層以外にわかりやすく情報を伝えていくか、どうやって特設サイトに誘導するかを考えていかないといけませんね。

ねんどろいどこ~で」の『プリパラ』特設サイトより

――その「ねんどろいどこ~で」の『プリパラ』特設サイトも、これまでとはまったく違ったレイアウトになっていますね。

これも子供向けということで、とにかくわかりやすさを意識して制作しました。ただ、正直言って、商品が市場に出てみないと何とも言えません。これから発売に向けても、より分かりやすさを意識したプロモーションを行っていきたいと思っています。

――「ねんどろいどこ~で」に関する今後の展開はいかがですか?

まずは『プリパラ』を全力で展開していきます。『プリパラ』のようなコンテンツはげアニメの放送期間も長く続きますので、「ねんどろいどこ~で」も、アニメやゲームと同じく息の長いコンテンツになってくれるといいなと思います。「ねんどろいどこ~で」には、ゲーム内で使える「オリジナルスペシャルトモチケ」も付属しますし、「ねんどろいどこ~で」をモチーフにしたアゲアゲアイテムがゲーム内に登場するというコラボも行っています。プリパラのコンテンツとも協力しながら、良い商品に育てていきたいですね。

新ブランド「ねんどろいどこ~で」を引っさげて、子供向け玩具業界へ参入したグッドスマイルカンパニー。挑戦者としての新たな戦いが始まる。


「ねんどろいどこ~で」の第1弾『ねんどろいどこ~で 真中らぁら キューティーリボンコーデ』と『トゥインクルリボンサイリウムコーデ』は2015年6月、第2弾『ねんどろいどこ~で 南みれぃ キャンディアラモードサイリウムコーデ』と『マジカルピエロコーデ』は2015年7月、『ねんどろいどこ~で 北条そふぃ ホリックトリックサイリウムコーデ』と『ホワイトスワンコーデ』は2015年8月に発売予定。なお、『ねんどろいどこ~で 北条そふぃ ホリックトリックサイリウムコーデ』『ホワイトスワンコーデ』は、「GOOD SMILE ONLINESHOP」でも予約を受け付けており、4月22日21:00締切。

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