ヤフーは今年2月に行われた2014年度第3四半期の決算説明会で、1月にゲーム制作子会社GameBankを設立したことを明らかにしたが、8日、都内某所でGameBankの事業説明およびタイトル発表会が開催された。様々なタイトルがリリースされ激戦区でとなっているモバイルゲーム業界。そんな中、後発として参入するGameBankはどういった目標を掲げているのだろうか?
Yahoo! Japanを活用しプロモーションを展開
発表会冒頭、Gamebank取締役であるヤフー株式会社の川邊健太郎取締役副社長COOが壇上に立って挨拶を行ない、日本のスマートフォンユーザー約4,300万人のうちの約90%にあたる約3,900万人がYahoo! Japanを利用している、と説明。また、その上でYahoo! Japanのユーザーに向けてプロモーションを行なうと同時に約100あるYahoo! Japanのサービスと連携させた展開を行なっていくという。
川邊副社長COOは「これから出てくる新しいジャンルのゲームをYahoo! Japanのユーザーに訴えかけていきたいなと思います」と話した。
目指すはオンラインゲームのパブリッシャー
続いて登壇したGamebankの椎野真光代表取締役CEOは、これまでゲーム会社でオンラインゲームを作ってきたことや自身がオンラインゲーマーであることを挙げつつ、会社の理念について「人とつながると楽しい。コミュニケーションこそ最大のエンターテイメントである」とコメント。
Gamebankの事業としてのゴールは「201X年までに、国内最大のオンラインゲームパブリッシング会社となる」ことだという。これについて椎野代表取締役CEOは、「自社開発も行ないますけども、同時にヤフーグループとしてユーザーにコンテンツを届けられるパブリッシング環境を総合的に整備してまいります」と話し、ゲーム開発だけでなくパートナー企業との協業やライセンスインも含めて、パブリッシャー事業も行っていくと説明した。
目指すは“ハードコア”のユーザー層
発表会では同社のプロダクション部の北山俊輔部長が、Gamebankのマーケティングについてスピーチ。北山部長はオンラインゲームコンテンツのうち、常時接続で遊ぶタイプのものを “ハードコア”のコンテンツと定義した上で、現在のゲームユーザー層がカジュアル、ミッドコア、ハードコアと3つに別れていると説明。その上で北山部長は、「ウェイトとしてはハードコアにリソースの半分以上をつぎ込みます」とコメント。
ただし北山部長によると、日本のマーケットの中におけるハードコア層が10%未満と少なくビジネスが成立しづらいため、中国・韓国・台湾・香港とハードコア層のシェアが20~30%ある国々を含めて、東アジア全体をマーケットにしてコンテンツを提供していくとのこと。
またYahoo! Japanだけでなく、Y!mobileとも連携し、その取り組みとしてY!mobileに独占先行体験版を配信し、加入者にプロモーションを予定しているという。