続いてハードウェア性能を見てみよう。「Iconia Tab 8 W」に搭載されているIntel Atom Z3735G(1.33GHz)は、8型Windowsタブレットとしては標準的なクアッドコアのCPU(SoC)だ。性能はそれほど高いわけではないが、多くの端末で使われていることもあり、ライトな利用には問題ない。

CPUは4コア/4スレッドで動作するIntel Atom Z3735G。動作周波数は1.33GHzで、バースト時の最大動作周波数は1.83GHzだ

ストレージは32GBのフラッシュメモリ(eMMC)で、これもまた8型Windowsタブレットとしては標準的なスペック。最近はストレージ容量が64GBのモデルが増えてきているが、32GBのモデルでも実質的な空き容量は15GB以上あり、普通に利用するぶんには問題ないはずだ。

内蔵ストレージのパーティション構成。Cドライブには22.6GB割り当てられている。そのうちCドライブの空き容量は16.7GBだった

最大の懸念となるのは、1GBのメモリ容量だ。ほかの8型Windowsタブレットでは2GBあるいは4GBのメモリを搭載しているモデルが多く、容量が1GBのモデルは数が少ない。ある程度の快適さを求めるのであれば、メモリ容量は(限度はあるが)多ければ多いほどいいのだ。

タスクマネージャーの「パフォーマンス」によるメモリ使用率。特にソフトを起動していない状態でも、60~70%を推移していた

「Windowsシステム評価ツール(WinSAT.exe)」の結果を見ても、メモリ関連のスコアが「4.5」と低めであることが分かる。実際にWindows 8.1の各種操作を行なってみたところ、「一瞬の間」が生じる場面が多い。ストレスを感じるというほどではないのだが、「サクサク快適」とはいえないのも事実だ。

試用機の「Windowsシステム評価ツール」の結果。Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアに置き換えると、「プロセッサ(CpuScore)」が「5.9」、「メモリ(MemoryScore)」が「4.5」、「グラフィックス(GraphicsScore)」が「3.1」、「ゲーム用グラフィックス(GamingScore)」が「3.7」、「プライマリハードディスク(DiskScore)」が「7.1」という結果に

PCの総合的な性能を計測する「PCMark 8」でもメモリ容量が影響するロードワークに時間がかかり、全体的にそれなりのスコアとなっている。

「PCMark 8」の「Home conventiona 3.0」と「Work conventiona 2.0」のベンチマーク結果

CPU性能を計測する「CINEBENCH」とストレージのアクセス速度を計測する「CrystalDiskMark」では、スコアとしてはそれほど高くはないものの、8型Windowsタブレットとしては標準的な結果が出ている。

「CINEBENCH R11.5」ベンチマーク結果

「CrystalDiskMark」によるストレージのアクセス速度計測結果

とりあえず「3DMark」もテストしてみたところ、やはり3Dゲームを楽しむのには厳しい結果となった