「VAIO」ブランドへの高い期待が裏目に

ODM製造ということで、VAIO Phoneと似たスペックの製品がないかを探したところ、台湾QUANTAが製造し、パナソニックが台湾向けに販売している「ELUGA U2」とそっくりなことがわかった。デザイン的にもほぼ同等であり、実質VAIOのロゴを付けているだけという状態だ。

ELUGA U2は現地価格で約3万円の端末であり、VAIOのロゴで2万円プラスというのは、割高感が否めない。発表以来大きな注目を集めていた端末だけに、ネット上では実際登場した端末を見て落胆を隠せないユーザーの声が後を絶たない。実際、取材中も周囲の記者・ライターたちからは強い不満の声が多く聞かれた。発表会会場でこれだけ悪し様に言われるのも珍しいほどだ。

ELUGA U2

SIMフリー端末市場でほどよい価格のミドルレンジの端末が少ないのは事実だし、VAIO Phone自体の質感が特に悪いわけではない。市場分析は的確だったと思われるのだが、肝心のユーザーから、これほどまでに酷評を集めてしまったのは、両社としても想定外だっただろう。