MacはRetina化推進の最終局面に
噂などは別にして、Apple製品のラインアップを俯瞰した際、近年アップデートが滞っている製品の刷新に期待している。それはApple TV、iMac 21.5インチモデル、そしてMacBook Airだ。いずれのキーワードも、4K、あるいはRetinaディスプレイへの対応だ。
今回の3月9日のイベント、もしくは6月に開催されるであろう開発者イベントWWDCで期待されるのは、MacBook Air、iMac 21.5インチモデルの「Retina」化だ。この2つの機種が、ディスプレイを持つMacのうち、Retinaディスプレイを搭載していないモデルとして残っているからだ。
これまで、2012年4月に発売されたMacBook Pro 15インチを皮切りに、Macのノートブック、一体型モデルのRetina化が進んできた。MacBook Pro 13インチモデル、そしてiMac 27インチには5K Retinaディスプレイモデルを用意した。
今回期待が集まっているのは、MacBook AirのRetinaモデルだ。9to5macが関係者からの証言を元に作成したレンダリング画像は、MacBook Air 11インチと同じようなサイズに12インチのRetinaディスプレイを搭載し、キーボードが端から端まで敷き詰められたファンレスノートブックPCの姿を描いていた。
また、Intelが発表済みの最新プロセッサファミリーであるBroadwellの低電力モデルを利用するとみられ、小型化、ファンレス化、バッテリー持続時間の向上と、グラフィックスの強化などが期待できる。
同じBroadwellを搭載した非RetinaモデルのMacBook Airのアップデートについては、より確度が高いとみられている。更なる省電力化、効率的化、グラフィックスの強化という点ではRetinaモデルと重なる部分もあるだろう。
価格が高くなることもあり、必ずしも非Retinaモデルをラインアップから落とす必要はないが、Retinaディスプレイを搭載するiPhone・iPad、そしてMacを使ってしまうと、非Retinaモデルのディスプレイに不満を感じることも確かだ。
筆者の場合、15インチモデルのMacBook ProでRetinaディスプレイを体験し、RetinaではないMacの購入には踏み切れなかった。今まさに、「次はもっと軽いモデルを選ぼう」と思っているのだが、選択肢は13インチのMacBook Proしかなく、15インチモデルを手放すまでの魅力はないのだ。
また、21.5インチのiMacのRetina化は、ちょうどフルHDの4倍の解像度、すなわち4Kのディスプレイを備えることになり、新しい世代のMacのスタンダードになるはずだ。