NECパーソナルコンピュータが、13.3型搭載ノートPCとして世界最軽量となる「LaVie Hybird ZERO」を発売した。
2012年に発売した「LaVie Z」シリーズを継承する同製品は、これまでの第1世代、第2世代製品と同様に、軽量化を徹底的に追求。NECパーソナルコンピュータの小野寺忠司執行役員は、「モビリティ環境において、最高のパフォーマンスをあげることを目指し、正常進化した製品」と位置づける。
LaVieシリーズの開発を統括するNECパーソナルコンピュータの小野寺忠司執行役員に、「LaVie Hybird ZERO」の狙いを聞いた。
海外に衝撃を与えた試作機
今年1月、米ラスベガスで開催された「2015 International CES」のレノボブースに、LaVie Hybird ZEROの試作モデルが展示された。次々に訪れる来場者は、クラムシェル型で779g、2-in-1型で926gというLaVie Hybird ZEROを手にするたびに「WOW!」という声をあげた。なかには、「これはモックアップではないか」と疑問を呈する来場者もいた。
この風景は、いまから2年前、日本で「LaVie Z」が登場したときによく見た風景だった。筆者自身も発売直後から初代「LaVie Z」を使っていたが、知人に「LaVie Z」を持たせてみるのが面白くてしかたがなかった。手にした途端に相手が驚く顔をするのが楽しかったからだ。まさにこれと同じことが、2015 International CESのレノボブースで起こっていたのだ。
その反響の大きさは、数々のアワード受賞という事実でも裏付けられた。CESでは、「Best of CES 2015」の「BEST PC賞」を受賞。会期中は合計で24ものアワードを受賞したという。
NECのPCが、海外でアワードを受賞したのは、2001年に発売したノートPC「Versa 2000D」以来のことだ。このノートPCは、液晶ディスプレイ部が着脱でき、ペン入力を可能にしたほか、本体両側にHDDやODDを自由に抜き差しできるベイを搭載した画期的な製品だった。
だが、今回の盛り上がりぶりはそれ以上のものである。小野寺執行役員は、「これだけのアワードを受賞したのは、正直、想定外だった」と笑いながらも、「米国市場においても、強い手応えを感じることができた」とする。
米国市場向けには、2015年5月をめどに、レノボブランドの製品として、レノボのウェブサイトを通じた直接販売が開始される予定であるほか、NECパーソナルコンピュータも、アジアに進出している日本企業に限定して、「LaVie Hybrid ZERO」を販売することになる。これまで日本だけを対象にビジネスを行っていたものが、「LaVie Hybrid ZERO」からは世界展開が視野に入ってきたというわけだ。