Apple Payの中国サポート
Apple Payは現在米国内で発行されたクレジットカード・デビットカードでのみ設定できる仕組みだが、これが中国向けにも対応すると、世界の2大市場の国民がApple Payを使えるようになる。
中国には、銀聯と言われる決済ネットワークがあり、銀聯カードはデビッドカード(銀行のキャッシュカードによる決済)として機能する。Apple Payを中国で展開するとしたら、この銀聯ネットワークに対応することが手っ取り早く、また確実な利用者増加を見込むことができるはずだ。
日本にも銀聯のロゴを表示した店舗があるが、このロゴとNFCベースの決済端末の組み合わせによって、中国国内だけでなく、米国などでも中国から来たユーザーがApple Payによって決済を行えるようになる可能性が高い。
ちなみに、日本でもVISA系、Master系などの非接触ICによる決済に対応した端末を見かける。そこで日本に出張した際、筆者が米国のアメリカンエクスプレスカードでApple Payを設定したiPhone 6 Plusで、何度か決済を試してみた。
非接触ICリーダーにiPhone 6 Plusを近づけると、Apple Payの支払い画面に変わり、指紋認証が求められるが、筆者が東京で試した範囲では、決済完了までこぎ着けることはできなかった。
そのかわり、東京でUberを利用した際には、サンフランシスコで利用するのと同じように、Apple Payの認証だけで支払いを済ませることができた。もちろん決済は米国のクレジットカードに円ベースで請求されるため、海外利用の手数料も引かれるが、店頭での利用以上に利便性が高かったのが印象的だ。
このように、現状では一部制限があるものの、日本国内の他のタクシー予約や、チケットの購入、オンラインショップなどのアプリがApple Payをサポートしていれば、海外のユーザーは日本国内で簡単に支払いができるようになるのではないだろうか。