カーボン素材を採用した薄型・軽量・高耐久ボディを継承
「ThinkPad X1 Carbon」は、14型としては最薄・最軽量クラスのボディを実現したプレミアムノートPCだ。製品名に"Carbon"と付いていることからも推測できるように、天板にカーボン繊維素材を採用して薄型軽量と高耐久性を両立しているのが大きな特長といえる。
新モデルは、2012年後半に登場した初代から数えて3代目にあたる。基本的なコンセプトは初代から変わらず、カーボン繊維素材を採用した天板などもそのまま継承されている。しかし、ボディ表面の質感やキーボードのレイアウトなど、そのディテールはモデルごとに異なっている。
例えば、初代は天板などの表面にラバーコーティングを施してマットな手触りを実現していた。しかし、2014年に発売された前モデルからはラバーコーティングをなくし、サラッとした質感に変わっている。
また、本体のデザインも2014年モデルで変更が加えられ、よりシャープなくさび形のフォルムになった。それにともない、インタフェースの配置も大きく変わっている。さらに天板の"ThinkPad"ロゴも、ディスプレイを開いた際に天地が正位置に見えるよう変更された。2015年モデルも、基本的にはそうした2014年モデルのデザインを受け継いでいる。
ただし、キーボードとタッチパッドに関しては、2015年モデルは前モデルから大きく変更されている。2014年モデルでは、ファンクションキーが省略され、Fnキーで動的に機能が切り替わるタッチパネル「Adaptiveキーボード」が採用されたが、2015年モデルではそれが廃止され初代モデルのような物理的なキーボードに再変更された。
さらに2014年モデルではタッチパッドとクリックボタンが一体化したボタンレスのものが採用されたが、2015年モデルではこれも初代モデルのような独立した物理ボタンに変更されている。
もっとも、初代モデルの物理キーや独立ボタンが戻ったとはいっても、細かい部分では微妙に異なっている。例えば、初代ではボリュームボタンやミュートボタンが独立して用意されていたが、2015年モデルでは独立ボタンが省略されてファンクションキーに割り当てられている。
また、クリックボタンの形状や指紋認証センサーの位置、右Ctrlキーの大きさなども少しずつ異なっている。キーピッチやキーストロークなどは各モデルに大きな変更はなく打鍵感も同等だが、個人的にはこうした細かい違いのせいか、2015年モデルのキーボードが一番使いやすく感じた。