Snapdragon搭載モデルは無線技術が進化

Snapdragonシリーズを製造する米クアルコムは元々移動体通信の製造および半導体設計を得意とするメーカーであり、無線チップメーカーのアセロス・コミュニケーションズを買収して得た無線LAN技術も手がけている。Snapdragonシリーズは無線モデムをいち早く内蔵したSoCで、他社でも3G/LTEのモデムだけはクアルコムから購入しているケースが多い。2014年に国内キャリアから登場したハイエンド製品は前モデルのSnapdragon 801を搭載しているものが多く、2015年の新製品はSnapdragon 810を搭載すると予想される。

Snapdragon 810で下り最大450Mbpsの超高速通信に対応できる

Snapdragon 810で特徴的なのは、クアルコムのお家芸である無線機能が充実していることだ。4G LTEのモデムはカテゴリー9(3×20MHzのCAで最大450Mbps)に、Wi-FiはマルチユーザーMIMOや、60GHz帯を使って、短距離ながら4.6~6.75Gbpsという超高速通信を可能にする「Wi-Gig」こと「IEEE802.11ad」に、それぞれ対応している。前者はキャリア側の対応も必要なため、すぐに利用可能になるとは限らないが、Wi-Gigに関してはほかの無線LANと同様に免許が不要で、2015年後半には対応するアクセスポイントが登場する予定なので、Snapdragon搭載スマートフォンの多くがWi-Gig対応をウリにすると予想される。