スマートフォンの心臓部であるCPUは、さまざまな機能を搭載した「SoC」(System on a Chip)となっている。実は、毎年発表されるSoCのスペックを見れば、次世代スマートフォン/タブレットの性能が予測できるのだ。
スマホの機能をオールインワンにした「SoC」
現在販売されているスマートフォンやタブレットのCPUは、英ARM社の「ARM」アーキテクチャをベースにしたものが主流だ。ARMは自社ではCPUの設計だけを行い、実際のハードウェアはライセンスを受けた各社が独自に拡張を加えながら開発している。
これらのプロセッサは、CPUに加えてグラフィック機能(GPU)や通信機能、メモリ、モデムなどをひとつのチップ上のまとめて搭載した「SoC」というパッケージになっている。要はワンチップにスマートフォンのほぼすべての機能が搭載されているというわけだ。
SoCにするメリットとしては、複数のチップを個別に乗せるよりも小型化が可能な点や、チップ全体での低消費電力化、小型化による低コスト化などが挙げられる。現在はゲーム機なども含め、多くの家電製品がSoC化されている。
ちなみに、チップとしては複数だが、1つのパッケージにまとめた「SiP」(System in Package)というパッケージも存在している。目的や基本的な考え方は、SoCと概ね同じものだと思っていいだろう。