実のところ、同様の機能はKDDI以外のドコモやソフトバンクであれば同じように利用できる。KDDIでも、データ通信を無線LANで行っている場合は、同様のことができる。違うのは、データ通信部分がLTEになる、という点だ。

これまで、データ通信をLTEで行っていても、音声通話時は3Gに移行していた。データ通信もLTEから3Gになるため、LTEエリアであっても3Gでしか通信ができなかった。さらに、KDDIの場合は3Gで利用していたCDMA2000規格の仕様上の問題で、通話と通信が同時に利用できなかった。今までできなかったため、シンクコールという名称でアピールしているのだろう。

au VoLTE端末は国内では3Gを利用できないため、すべての通話や通信はLTE上で行われる。つまり、常時LTEによる高速通信が行われる。逆にドコモやソフトバンクは、3Gへの対応を残してあり、LTEが圏外になった場合は3Gの回線交換で通話を行う。VoLTE通話中に3Gになった場合も、「SRVCC」によってハンドオーバーするので、通話は途切れないが、LTEだけのKDDIは、よりシンプルにVoLTEだけで通話を行う形になっている。

ドコモのビデオコールも、従来からテレビ電話として可能だったが、LTE網で映像を送受信するため、以前よりも高画質化している。高音質化するVoLTEの特徴とあわせて、よりリアルなテレビ電話を実現する、ということだろう。規格上、VoLTEのテレビ電話は音声よりは優先度が低いため、多少の遅延や映像の乱れは許容されるが、VoIPアプリのテレビ電話よりは映像は安定しそうだ。

ドコモのビデオコールは、より高画質になり、音声もVoLTEでクリアになる