Wi-Fiの重要性が増す
現在のアンドロイドでも、「重要」な通知とそうでない通知を区別できるが、さらには、その原因や相手などに応じて、自動での応答、あるいは、予想されるコミュニケーション内容に応じて、着信とともに資料をダウンロードするといった「プロアクティブ」な動きをすることも可能になると思われる。
こうした場合に必要になるのが高速な無線通信だが、モバイルネットワーク(3G/LTEなどのネットワーク)は、周波数割り当ての問題、基地局数、カバー率の問題などもあり、現在の無線LANのように機器を買ってきてつなぐだけ(免許が不要)の無線LANのようなネットワークを補助的に利用することになると思われる。日本にいると比較的モバイルネットワークが安定しているが、海外では、無線LANを併用するのが多く、たとえばEU圏の飲食店などでは「Wi-Fi使えます」的な表示をしていることが多い。
こうした領域では、IEEE 802.11aiのようなFIA(Fast Initial Access)のよう技術や、同じ帯域で多数の端末が同時通信が可能な「Unlicensed Spectrum」でのLTE技術の利用といったことが想定できるだろう。
また、複数のIoT/ウェアラブル機器とその他の機器などを利用する場合、それぞれ低消費電力であることが求められるが、小型化することを考えると交換式のバッテリではなく、埋め込まれた充電式のバッテリを使うことが想定される。だとすると、それぞれをケーブルで充電することは実用的ではなく、なんらかの無線給電方式が採用される可能性が高いと思われる。無線給電(ワイヤレス充電)は、すでに実用製品が登場しているが、複数機器の同時充電や充電時間の短縮といった方向性が必要になると考えられる。