いまだにワード、エクセルが使われている

パソコンも、クロック周波数が1ギガヘルツを越えたあたりで、日常的な作業には十分になり、ある種の停滞が訪れました。会社では、相変わらずワードで文書を作成し、エクセルで表計算をしています。

スマートフォンも同じです。落ち着き先は見えませんが、少なくとも、スマートフォンには、パソコンという先駆者がいて、教師として、あるいは反面教師としてPCが歩んできた道を参考にすることになるでしょう。

普及に伴いテレビ番組などでは、スマートフォンやタブレットに対して「これでパソコンはいらない」といった意見を言う人もでてきました。ですが、スマートフォンは、他に適当な機器がなかったためにパソコンが行ってきたWeb閲覧やメール、チャットといった「軽い仕事」を奪っただけです。スマートフォンのアプリを開発するには、やはりパソコンが使われ、スマートフォンの設計もパソコンで行われています。もっとも、元々パソコンをそういう用途にしか使っていないかった人にとっては、ある種の真実なんでしょう。

コミュニケーションも基本は同じ

SNSやLINEは、スマートフォン時代のコミュニケーションかもしれませんが、ユーザーがやっていることは、かつてのパソコン通信のボードやチャットとなんら変わりません。当時は、デスクトップでしかできなかったことが、いまでは歩きながらできるぐらいしか違いはありません。

当時のパソコン通信などは、誰でも簡単にできるものではありませんでした。モデムを接続して通信プログラムを動かすことができた人だけが参加することができました。しかし、スマートフォンでは、誰でも買ってくれば、画面をタッチするだけでアプリをダウンロードしてすぐに使いはじめることが可能です(さすがに友達は用意してはくれませんが)。ここには、大きな違いがあり、これが「普及」の原動力でもありました。