モバイル系最強のCPUを搭載
Nexus 9はCPUにNVIDIAのTegla K1(2.3GHz)を搭載している。Tegla K1は32bit版クアッドコア+1版と、64bit版デュアルコアの2種類あるが、Nexus 9に搭載されるのは後者。Nexusシリーズで最初の64bit版 CPU搭載機となる。GPUにはデスクトップ用GPUと同じ「Kepler」コアを搭載しており、3D性能ではARM系CPUの中でもダントツのトップだとされている。
先日発売されたiPad Air 2に搭載されたApple A8Xもかなりの高性能なので、両者の性能を比較するのが楽しみだったのだが、今回はベンチマークアプリのインストールができず、ネットワークにもうまく繋がらない状態だったため、残念ながら性能を把握するまでには至らなかった。インストール済みのアプリを操作する限り、動作速度は非常に快適だったが、この程度であればほかのタブレットでも実現しているレベル。Tegla K1ならではという実力を味わうに至らなかったのは残念だ。
これまでのNexusタブレットを振り返ると、Nexus 7は破壊的低価格ながら高性能なタブレット、Nexus 10はiPadのRetinaディスプレイを超える高解像度のハイエンドタブレットという位置付けだったが、Nexus 9はいち早くAndroid OS 5.0「Lollipop」が使えること以外、ずば抜けて低価格でも、ハードウェア的に超高性能でもないという、いささか中途半端な位置付けになってしまった(もっとも、処理性能トップクラスなはずだが)。サイズ等含めて、全体のバランスはかなりいいと思うのだが、もう少し突き抜けたものがあったら、さらに魅力的なものになったかと思う。