どぶろっくのネタ選びもひと味違う!

"ガースー"が新たに手がけるもう1つの番組は、『発掘!ブレイクネタ芸人!芸人!!芸人!!!』(毎週火曜12時更新)。これは「芸能界きってのお笑い好きである関根勤・麻里親子が、"埋もれている"面白芸人たちを発掘する」というネタ見せ番組。出演するのはプチブレイク中の芸人から未来のスター候補まで、さらに、たとえば『どぶろっく』のネタは「地上波使用とはひと味違うぜ!」という意気込みが伝わってくるようなギリギリに挑戦する姿勢も楽しい。

関根親子を起用したことについて"ガースー"は、「関根勤さんって『この芸人の見方は』という解説がめちゃくちゃうまいんですよ。『この芸はこう味わうといいよ』っていう愛情がありますから。麻里ちゃんは自分でイベントをやるくらい芸人さんへのリスペクトが凄いですからね。あるとき、『親子2人きりの番組ってなかったな』と気づいたんです」と明かす。

実際、関根勤はネタが終わった芸人を優しく迎え入れ、どんなにスベってもトークで笑いを取らせている。「『なるほど、こういうバックボーンがある芸人なのか』とか、『芸を離れるとこういう感じの人なんだ』とか、分かってもらうために、ネタよりもトークの方が尺は長いですからね。日本エレキテル連合なんてモロそうでしょ。トークを見て『普通の女の子なんだ』と知った人は多いと思います」と話すように、ネタ1対トーク2くらいの割合なのだ。

ネタ番組なのに、なぜそのような構成にしているのか、"ガースー"は極めて真摯に応えてくれた。「ショートセンテンスで次から次にネタを披露させて、芸人さんが消耗していくだけの番組がいっぱいあって、中には点数や勝ち負けをつけるものもありますよね。そういう芸に対してリスペクト感がない番組はイヤだったんですよ。芸人ってそういうもんじゃないと思うし、笑いって10人いたら10人好みが違って当たり前ですから。僕はそういう番組が嫌いだからやらなかったけど、(この業界にいる以上)責任はゼロではないので」。だから、日本テレビを退社して身動きが取りやすくなった今、リスペクトを込めてこの番組を作ったのだろう。