工夫はあるが納得できないことも

今回のイベントの本命は、やはり「Apple Watch」だろう。腕時計型デバイスは以前から噂されていたためサプライズ感に乏しかったが、あの「One more thing」というフレーズから紹介が始まったことも手伝ってか、会場は大いに沸いていた。発売開始時期は2015年初頭、年末商戦を回避したと思われるそのタイミングからは、本製品が"熟成期間中"であることが伺える。なお、利用にはiPhone 5以降(5、5c、5s、6、6Plus)が必要だ。

Apple Watchの紹介は久々の「One more thing」から始まった

製品は中核の「Apple Watch」にくわえ、「Apple Watch SPORT」と「Apple Watch EDITION」の計3エディションをラインナップ。それぞれ縦38mmと縦42mmサイズの2種類が用意され、シャワーを浴びる映像があったことから防水仕様と考えられる。

「Apple Watch」と「Apple Watch SPORT」、「Apple Watch EDITION」の計3エディションには、それぞれ縦38mmと縦42mmサイズの2種類が用意される

充電用コネクタは裏面に近づけると磁石が引き寄せ合う、Macの「MagSafe」に似たタイプだ。日課のごとく"腕時計"を充電しなければならないことは、いまひとつ納得できないが、妥協してもいいと思わせる気の利いた工夫だ。

充電用コネクタは裏面に近づけると磁石が引き寄せ合う、Macの「MagSafe」に似たタイプ。これで日々の充電も苦にならない?

SoCには独自設計の「S1」を採用。クロック数などスペックは明らかにされていないが、システムの「Watch OS」がiOSのサブセット版とするならばARM系(32bit?)と考えるのが妥当だろう。裏側には赤外線LEDと可視光LEDを用いる独自開発のセンサーと、心拍数を検知するための光センサーが配置され、いわゆるウェアラブルデバイスのカテゴリで真っ向勝負する製品といえる。