デザインコンセプトが変わらないため、新製品の「インパクト」という意味では薄いが、田嶋氏は「全く別のデザインにするつもりはなくて、常に最終目標は1枚の薄い板」と強調。この目標に対してどのように進化させていくか、というのが「デザインチャレンジ」だという。

デザインの違いでは、例えばZ3では側面がカーブを描いて1枚の板のようになっているが、それにともない、電源ボタン周囲のリングがなくなっている。これは、シンプルな側面に対してデザインを統一させるためだという。逆に、3枚の板を重ねたような構造になっているZ3 Tablet Compactでは、電源ボタン周囲のリングを継続しており、Z3シリーズの中でもデザインに細かな違いがある。

Z2に比べると、フレームの4つの角に強化樹脂を採用し、塗装がはげにくくなっているそうだ。また、防水防塵性能はIP68になり、水深1.5mまで対応するようになったのも進化点。

従来のZ1について田嶋氏は、「ちょっと(アニメの)ガンダムっぽかった」と「男の子デザイン」のイメージを例えており、実際にユーザーの男性比率はかなり高かったという。日本のようにユーザー数が多いと男性比率は下がるが、それでも男性比率が高いそうだ。

Z3でデザインコンセプトの完成度が高められたことで、田嶋氏はユーザー層の裾野が拡大することを期待する。ちなみに、Xperia Zでは防水防塵性能のために端子類にキャップを付けていたが、イヤホンジャックがキャップレスになり、残るUSB端子のキャップレス化も検討しているという。すでにデザイン上のキャップレス化は可能とされており、「あとはデバイスの信頼性の問題」(田嶋氏)で、これをクリアできればキャップレス化ができるそうだ。

Z3は4色展開。カラーバリエーションを増やすことで、幅広いユーザー層の獲得を狙う