マルセロは山賊のよう
スプリントの強みは、との質問に孫社長は「ボーダフォンジャパンを買収したとき、世の中の反応は無謀だ、ネットワークが弱い、ブランド力もないのに、などネガティブなものが多かった。苦戦を強いられるだろう、と見られていた。でも純増数でNo.1になり、その後、iPhoneの独占販売も手にした。ネットワークが弱くても、ブランド力がなくても、経験がなくても、素早く意思決定をし、やる気いっぱいで工夫をし努力をすることで、高業績につなげた」と、まずはソフトバンクの歴史を振り返った。 そして「スプリントでは、どのようにソフトバンク流のカルチャーを注入できるか。ストリートファイターのような部分を持ってやっていけるかが重要になる」と話した。スプリントの経営を引き継ぐのは、Marcelo Claure氏。孫社長は、まず彼の風貌を引き合いに出して「マルセロは、ストリートファイターそのもの。山賊のような顔をしている。街で喧嘩すると強そう」などと冗談を言いつつ、「彼はゼロからブライトスター社を拡大していった。彼がアメリカに来たときは、ポケットに100ドルしかない状態だったが、そこから売上高1兆円の会社をつくった。ソフトバンクとカルチャーが似ている人物。彼が率いるスプリントは、面白い会社になると信じている」とまとめた。
スプリントが純増を記録するのはいつ頃になりそうか、という問いには「これまで、ネットワークを改善してきた。4月20日以前は、ネットワークが悪くなる一方だったが、急激に改善した。やっと他社に追い付いてきた。今後、純増に転じていきたい。時期については、やってみないと分からないが、できるだけ早く純増にしたい」と話した。
(記事提供: AndroWire編集部)