iOS 8のファミリー共有
iPhone・iPad向けの新OS「iOS 8」には、Appleの開発者イベントWWDC 2014で披露された「ファミリー共有」(Family Sharing)と呼ばれる機能が導入される。この機能はiCloudの機能の1つとして提供され、「設定」アプリから設定・利用ができる。
ファミリー共有を行う際には、まずそれぞれのデバイスがApple IDと紐付けられた状態になっていることが必要だ。子どもも含めて、1人1つずつのApple IDを設定する。その上で、親のiOSデバイスから、Apple IDを指定して最大6人までを登録することができる。
こうして「家族が誰か」という紐付けができると、様々な機能を利用することができるようになる。
まずはコンテンツの共有だ。ファミリー共有のグループに入っているユーザー間では、iTunes Store、iBooks Store、App Storeで購入した音楽や映画、書籍、アプリなどを、他の家族も利用できるようになる。家族間でコンテンツを共有できるため、子どもが見たいコンテンツを親が購入しておくことができるようになる。
また、これは子どもの誤課金に対する対処につながるが、子どもが音楽や書籍、アプリなどをストアで購入しようとした場合に、親の端末の画面に、「誰が、何を買おうとし、いくらかかかるのか」がということをプッシュ通知で届き、その画面から許可、不許可を選択することで、不用意な誤課金を防ぐことができるようになる。
その他にも、スケジュール共有や位置情報の共有、写真の共有といった機能を無料で利用することができる。ある意味で、家の冷蔵庫に貼ってある共有カレンダーやみんなの写真を、iPhone・iPadの中で実現しているような、そんな感覚を覚える。
しかし冷蔵庫にマグネットで貼り付けるだけでは実現できない、家族の居場所の検索や、デバイスをなくした際の場所の特定ができるようになる点は心強い。