2012年にフルモデルチェンジが行われ、光学ドライブを廃した極薄デザインへと生まれ変わったアップルの一体型デスクトップ、iMacシリーズ。昨年秋にマイナーチェンジが行われたものの、CPUやグラフィックス周りの性能アップがメインで従来モデルから大きく変わるような変更は加えられなかった。そのため、今年は何らかの大きな変更があるのでは? と、6月に開催されたアップルの開発者会議「WWDC 2014」の前あたりから一部で期待されていた。
そんななか登場したのが、今回のエントリーモデル「21.5インチiMac(Mid 2014)」だ。本体デザインや搭載する液晶ディスプレイは既存モデルと同じながら、CPU性能やストレージ容量を抑えて価格を10万8,800円(税別)に下げているのが特長。これまでいちばん安かったモデルが13万1,800円(現在は値下げされ12万8,800円)だったので、2万3,000円ほど価格が下がったことになる。フルモデルチェンジを期待していた人には、ある意味拍子抜けする"新"製品となったが、値頃なMacを探していた人にはかなり魅力的な製品に映るのではないだろうか。
今回の廉価版iMacが既存の安価モデルと異なるのは、CPUとグラフィックス、ストレージの3点。CPUはIntel Core i5(2.7GHz/Turbo Boost使用時最大3.2GHz)からIntel Core i5(1.4GHz/Turbo Boost使用時最大2.7GHz)に、グラフィックスはIntel Iris Pro GraphicsからIntel HD Graphics 5000に、ストレージは1TBから500GBに変更になっている。また、メモリは両モデルとも容量自体は同じだが、新しい廉価モデルは8GB固定で増設不可となっている(既存モデルはCTOで最大16GBまで増設可能)。
インターフェイス周りは既存モデルとまったく同じ。USB3.0が4ポート、Thunderboltが2ポート、ギガビットEthernetが1ポート搭載されている。Wi-Fiは最大1.3Gbpsという通信速度の802.11acに対応しており、Bluetooth 4.0も標準で搭載されている。