新ランタイム「ART」
これまでDalvikのJavaVMが利用されてきたAndroidだが、L世代以降ではKitKatで試験導入されていた「ART」がその役割を担うようになる。JIT (Just In Time)コンパイラ形式だったDalvikに比べ、ARTではAOT (Ahead Of Time)コンパイラに対応しており、パフォーマンス面でも優位になっている。より効率動作する新しいガベージコレクタ(GC)やデバッグツールも利用可能になっている。
64bit対応
ARM版リリースではAndroid初の64bitに対応した。パフォーマンスやメモリ利用量の面で有利なほか、アプリの動作にはJavaVMを利用するという特性上、既存アプリもそのまま新しい64bit環境で利用できる。また、ネイティブコードを動作させるNDKについても、64bit対応アップデートが行われている。
このほか、Google Play Services 5.0のアップデートが発表されている。「Services for Android wearables」といったAndroid搭載ウェアラブルデバイスとの連携を実現する新サービスのほか、Play Gamesでの新機能など、L世代に向けた改良が行われている点が特徴。
なお、Android L Developer Previewの提供は現地時間26日以降を予定しており、詳細はAndroid Developerの専用ページで公開される予定。Google Play Services 5.0については、数日中にも順次展開を開始していく予定だという。
ちなみに、"L"というのは仮の名称であり、今後Andorid次期リリースの正式版が提供開始された際に「Lで始まる単語」の正式名称が付与されるものとみられる。