市場の構造が変化しつつあるデジタルカメラ

難しいのはレンズ一体型デジタルカメラだ。市場構造が変化している最中であり、増税前の状態に戻りつつあるものの、縮小基調は変わらないというのがBCNの見方。レンズ一体型デジタルカメラの、この1年間における販売台数と金額構成比を見ると、2014年3月に増税前の駆け込みで金額構成比が115.5%を記録したのみで、あとはすべてマイナスで推移。5月は台数構成比で76.2%、金額構成比で81.8%と振るわない内容だ。

一方、増税前まで堅調に推移してきたレンズ交換型デジタルカメラは、4月と5月は前年割れとなったが、マイナス幅は小さく、間もなく前年超えの勢いだ。また、ミラーレスの構成比は4割の水準で落ち着いた状態となっている。道越アナリストは「4Kテレビとの連携次第ではまだまだ伸びるはず」と期待をのぞかせる。

レンズ一体型デジカメを取り巻く環境は厳しい

レンズ交換型デジカメは間もなく復調の兆し

レンズ交換型ではニコンとキヤノンの台数シェアが逆転。キヤノンが大きく伸びた。一方でニコンは単価を大きく上げ、キヤノンは下げており、二社の戦略の違いが浮き彫りになった形だ