4mm増がどの程度の違いかは人によって違うので、実際手にとってみてもらうしかないのだが、少なくとも74mmなら筆者はまだ許容範囲であった。重量も139gから154gへ増加しているが、こちらも15gのみ。諸々のスペックアップを考えると、よく抑えた方だろう。
じゃあディスプレイサイズ以外に新AQUOSならではの良さはあるのかというと、スペックの数字からはそれほどの違いは感じない。バッテリー容量は大きくなったが、実使用時間で考えるとせいぜい3時間増。もともと省電力なIGOZ液晶のおかげで電池持ちのいいAQUOSシリーズからすると、旧AQUOSのバッテリーでも十分なのだ。
ただし、新AQUOSは旧AQUOSになかった4K動画機能が搭載され、赤外線通信も復活している。特に4K動画は旅行などで思い出を残すのにぴったりの機能。4Kなんていらないよという人も多いと思うが、たとえば会議などでも4Kで動画を撮っておけば、後で大画面で見たときにホワイトボードの文字が鮮明に見えるなどのメリットもある。記録用としては非常に強力なツールになりうる。
一方で、メインカメラの画素数は300万画素ほどダウンしている。他のスペックが順当に上がっている中で画素数だけ下がっているのが気になるが、これは新AQUOSに搭載された「リアルタイムHDR」という機能に関係がありそうだ。
「リアルタイムHDR」とは、黒つぶれや白飛びを防いでくれる「HDR(ハイダイナミックレンジ合成)」の完成画像を液晶画面でプレビューできる機能。さらに、通常であればHDRは複数枚の写真を合成して作るのだが、新AQUOSではなんと1枚の写真からHDRを作ってくれるのだ。